内容説明
昭和動乱と呼ばれる五・一五事件、二・二六事件など国家革新運動を指導した「猶存社」。北一輝、大川周明等を中心としたこの思想集団は、日本国内の改造にとどまらず、アジア民族を含む世界全有色民族の解放と独立を志した。「革命的大帝国」を夢みて立ち上がった男たちの凄絶な信念的行動を、猶存社同人ただ一人の生存者である著者がありのままに再現する。日本が揺れた昭和維新の“真相”を綴る民族運動の60年史!!
目次
学園内の民族運動
第1次大戦後のアジア・アフリカ民族革命の進展と大正末期の日本情勢
私の軍隊生活時代
行地社の創立と大学寮の開講
猶存社と北一輝
猶存社とアラブ民族主義
近代人としての北一輝
日本改造法案
行地社分裂への過程
下中弥三郎との出会いそして全日本興国同志会の創立
マヘンドラ・プラタプと共に
愛国勤労党の結成
ロンドン海軍条約をめぐって
満州事変と満州建国
日露戦争の世界史的意義と満州事変及び満州建国
大亜細亜協会の創立
5.15事件の軌跡
2.26事件への鼓動
国内革新運動の反省と亜細亜民族運動の新展開
支那事変序章
汪精衛政権樹立工作の前進
興亜委員会の成立と興亜国策の進展
私の上海時代―上海大亜細亜主義研究所の活動
忘れ得ぬ面影