内容説明
この社会は、自らがいかに愚かしく、愛らしく、恐ろしく、哀れむべく、そして悲しむべき存在であるかを知らない。まったく身分不相応の理屈を並べて窮地に陥っているとしかいいようがない。このような日本の状態は、現代のユートピア論を必要とする。これは過去の理想国としてのユートピア論ではない。本書は現実に隠されている可能性を探り、その真相を明らかにすることを通じて、人々の精神を鎮静化し、人々の心に希望と慰めを育むことを目指すものである。
目次
第１章 日本の民主化は世界一になる―政治的ユートピア実現の条件
第２章 都市・土地・住宅問題の日本的解決―計画と部分的適応の方法
第３章 経済国際化の大実験―日米自由貿易地域の結成
第４章 新しい日本的経営の探究―精神の複層構造の真価の発揮
第５章 参加と奉仕の社会―政治・経営・地域
第６章 食生活が豊富、安全、低廉になる―農水省を廃止し食糧省で新行政を
第７章 日本ユートピアと教育―教育の門戸開放と実力主義の両立
第８章 消費神話からの解放―消費の実質化と活力社会
第９章 高齢化社会の余暇は充実するか―価値転換の時代
第１０章 どうすればユートピアは実現するか
