出版社内容情報
■著者からの推薦文
◎システム発注の基本的なルールをまとめた初めての本です。
仕事柄、システムを発注した企業から「システムについてどのように説明してよいのかわからない」とか「発注したけど開発がスムーズに進まない」といった相談が頻繁に寄せられます。また、システムハウスからは「システムを受注したが、発注側からきちんと情報を提供してもらえないので、間に入ってコンサルティングをしてもらえないか」といった依頼を受けることが多々あります。
こういった話をくるたびに、それまでは個々に対応していましたが、あまりに同じような話が多くて、少々うんざりしていました。そこで「世の中にはこれだけ本があるのだから、システム発注に関する基本的なルールを記述したものがあるのではないか」と思い調べてみました。そういった本があれば、それを紹介すれば済むと思ったからです。
けれども、私が探した限りでは、そのような本は一切存在しませんでした。
そこで「存在しないのであれば、自分で書いてしまえ」ということで出来上がったのが本書です。
システムを発注する側もそれを受ける側も、合理的なシステムを構築したい気持ちは同じだと思います。しかし、システムの受発注はいわゆる1つの企業間取引ですから、そこには最低限のルールが必要になります。そして、そのルールを元にして両者がコミュニケーションを図れば、システム構築はきっとスムーズに行えるはずです。
本書がこれからシステム構築を考えておられる企業の担当者に、少しでもお役に立てるようであれば幸いです。
■出版社からの推薦文
◎システムハウスとのやり取りに必要な知識と心構えを詳細解説!
今や規模を問わず、企業内に業務管理を行うシステムを導入するのは常識となっています。そこで、企業側としてはシステムを導入するにあたり、コンピュータに詳しい社員などをシステム担当者にして、専門のシステムハウス(システムを開発する会社)と交渉させるケースが多々あるかと思います。
しかし、システム発注には何かとトラブルがつきものです。よく聞くトラブルとしては「納期に間に合わない」といったことや「当初のコストを大きく上回る」といった例がありますが、それ以外にも「システムハウスとのやり取りがうまくいかない」といったコミュニケーションの問題に突き当たることも多いようです。
システムハウスとのコミュニケーションがうまくいかないのは、構築したいシステムについての目的意識が明確になっていなかったり、そもそもシステムとはどのようなものかを把握してないことが原因になっているのかもしれません。
そこで本書では、システムハウスとの交渉時に必要となるシステム発注の基本的な知識や「心構え」などをわかりやすく解説しました。システムを発注する前に本書をご一読いただけば、システムハウスとの交渉がスムーズにできるはずです。また、それだけでなく、より深いレベルでシステムハウスと付き合うことができるようになり、システムハウスを単なる外注先から、自社の経営戦略を強力にサポートする「ビジネスパートナー」としてとらえることができるようになるでしょう。
システムの導入は決して安い投資ではありません。限りある資金を有効に活用し、システムの導入を成功に導くために、本書で解説した内容が御社のお役に立てれば幸いに存じます。
■目次
第1章 システムを構築する4つの目的
1-1 システムを導入する目的とは何か
1-2 既存業務の合理化
1-3 業務におけるリスクの低減
1-4 マーケティングの強化
1-5 新たなビジネスの創造
第2章 システムハウスの選定と交渉の手順
2-1 システムを外注した際によくあるトラブル
2-2 システムハウスの仕事とはどのようなものか
2-3 システムハウスの選定と見積の取り方
2-4 システムハウスとのコミュニケーションで注意すべき点
第3章 システムに関わる基礎知識を身に付ける
3-1 パソコンの動作するしくみを理解する
3-2 LANのしくみとネットワークの構築
3-3 インターネットとWebシステム
3-4 データベースの概要とその運用
第4章 システム概要を作成する
4-1 システム概要を構成する3つの項目
4-2 システムの目的
4-3 ハードウエアの構成
4-4 ソフトウエアの概略
第5章 ハードウエアの構成を決める
5-1 ハードウエア構成の目的とメリット
5-2 標準的なシステム構成の例
5-3 ハードウエア構成を具体化する
第6章 ソフトウエアの仕様を決める
6-1 ソフトウエア開発とは何か
6-2 データベースの構築に必要な情報
6-3 エントリ・システムの開発に必要な情報
6-4 ホームページの開発に必要な情報
第7章 契約・導入・運営で注意すべきポイント
7-1 システムハウスとの契約
7-2 システム導入前の手配
7-3 システム導入後の管理
内容説明
システム導入の判断材料となるシステム発注の基本知識を詳細解説。見積のとり方やトラブルになりやすいポイントなど、実践に役立つ情報を満載。
目次
第1章 システムを構築する4つの目的
第2章 システムハウスの選定と交渉の手順
第3章 システムに関わる基礎知識を身に付ける
第4章 システム概要を作成する
第5章 ハードウエアの構成を決める
第6章 ソフトウエアの仕様を決める
第7章 契約・導入・運営で注意すべきポイント
著者等紹介
藤広哲也[フジヒロテツヤ]
1960年生まれ。電気通信大学卒。カシオ計算機(株)で開発に従事したのち、コンピュータ/ビジネス雑誌編集者、ゲームプランナーなどを経て31歳で独立。業務用AV機器およびアーケード・ゲーム機の開発・販売を行う。現在は、システムデザイナーとして小型機器からコンピュータシステムまでのコンサルティングを行っている
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