内容説明
著者は高校時代、精神神経症を患った。でもそれが、途轍も無い人生の崩壊に見舞われることになろうとは、思いも寄らなかった。それは、精神分裂病という怖ろしい病名がもたらす社会的偏見から蔑視・中傷が始まり、いたずら盛りの子供までもがいともたやすく、私の心を傷付けた。そんなことしてたら、著者への差別は一生涯なされ、いくら真面目に生きても、ホームレスへの無差別暴行虐待と同じではないか!けりがつかない。そんなんならそいつらを取っ捕まえて喧嘩して勝つしかないが、敵は世の中に多すぎる。蟻地獄へ落ちて二度と這い上がれない。そんな世の中を告発したい。そういった正義感から、著者は詩を書いてきたのだ。一精神障害者の生き様が、赤裸々に垣間見られる告白書。
目次
私の現実に美学はあるか
人間―敬虔かつ罪深きもの
鬱陶しい空気の中で
蹴落とされた雛鳥
工場労働者
茶毛の野良犬
紫陽花の雨
夜鷹―闇の生活者
万年筆
海王の怒り〔ほか〕
著者等紹介
梅長園秀香[バイチョウエンシュウカ]
本名・鈴木伸夫。1953年長野県は長野市松代町生まれ。信州大学工学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。