感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
75
1976年、アメリカ🇺🇸の建国を記念して、ブロードウェイから「極東組曲」と題されたミュージカルが衛星中継される。そのなかに圧倒的歌唱力で観るもの魅力した日本人歌手がいた。その名を伊藤幸雄。ラッキーマンと渾名され、40年の生涯を歌と共に生きた男の知られざる人生が語られる…。架空の歌手の人生を、スタンダードの名曲で彩った連作短編。シマクラさんのノスタルジックな作画と意図的な時代設定のズレと巧みな構成力が静かな感動を呼びます。音楽好きには堪らない作品。2019/10/19
鱒子
68
ダニーボーイ。彼とめぐり合った人びとが自分の人生を振り返りながら、彼の歌声を思い出す短編集。彼の本名は伊藤サチオ。著者シマトラさんの「ロボサピエンス前史」に同じ名前のキャラが出てきますね。余白と間が美しい漫画です。シマトラさんの根底にあるのは音楽なんだと確信できた作品。 2022/01/17
本 読むぞう
11
すばらしい歌声の男と、かつて彼と一瞬人生が交差した人々による彼の思い出、 章仕立てになっていて、巻末に作者がエピソードのイメージのもととなった曲を紹介しています、初見なら、各章をその曲を聴きながら読むと、より楽しめると思います、描きかたがそっけないので、何度か読むと、じつにいい味わいが出てきます、2014/07/31
鷹図
6
シマトラに外れなし。今回も堪能しました。過去作よりページ数が少ない分、ラストのビッグバンのような収束感(これは矛盾でも誇張でもありません)は抑えられていますが、歌声が聴こえるか聴こえないかの静謐さの中で閉じられるラストは、何とも言い難い切なさで胸を衝かれます。2009/08/30
ユーコ
3
シマトラさんの本の中でこれがいちばん好き。コマの隅までぎっちぎちに物語が詰まった過去3作に比べ、空白が多いけど、かわりにその空白からは音楽が聞こえるのだ!幸男が去っても彼の歌は残る。人々の記憶の中に、人生の中に。読後、空に舞い上がるあの飛行機のような開放感と、ほんの少しの切なさに包まれた。2013/08/11




