出版社内容情報
バイタルサインをみるセンスを磨き、より「気づける」看護師になるための一助となる1冊。バイタルサイン(生命徴候)の異常は、生命の危機や状態の悪化を意味する。したがって、バイタルサインの測定により、入院患者の急変の察知や、慢性疾患の急性増悪の発見が可能となり、複雑な病態を診断するうえで、非常に重要な情報を得ることができる。
本特集は、大きく3つのパートから構成されており、最初のパートでは「呼吸」「血圧」「脈拍」「体温」「意識評価」「尿量」といったバイタルサインの意義と、その臨床判断を整理したのち、続くパートで各疾患別のバイタルサインの一歩進んだ見方を解説。
さらに最後のパートでは「バイタルサインのここに注意!」と称し、急変に気づくためにはどこに注目すべきかを成人/小児それぞれに分けて解説するとともに、バイタルサイン測定において陥りやすいピットフォールや、近年急速に広まっているSpO2の限界について明快に示した。
急変患者の多くが、心停止前6~8時間以内に異常症状や異常徴候を呈しているとされているが、その徴候に気づけている医師は少なく、患者のそばに寄り添っている看護師が最初に気がつくケースが大多数と言われる。
本特集は、バイタルサインをみるセンスを磨き、より「気づける」看護師になるための一助となる。
バイタルサインの臨床的意味と重要性
~バイタルサインで,ここまでわかる!~
?.検査の意義と臨床判断
呼吸回数測定の意義と臨床判断
~呼吸回数の変化を察知し,異常の早期発見に努める~
血圧測定の意義と臨床判断
~血圧はただの数字や波形という意味ではない,数字と波形を考えよう!!~
脈拍測定の意義と臨床判断
~明日からの身体評価に活かす! 実践型脈拍測定~
体温測定の意義と臨床判断
~低体温と高体温 あなたは自信をもって体温管理できますか?~
意識評価の意義と臨床判断
~スケール評価と検査・身体所見を合わせて総合的にアセスメントしよう!~
尿量評価の意義と臨床判断
~AKIのサインを見逃さないために~
?.疾患別バイタルサインの一歩進んだ見方
呼吸器疾患患者とバイタルサイン
~聴くだけじゃない! 呼吸器疾患~
循環器疾患患者とバイタルサイン
~バイタルサインをみて循環動態を把握しよう~
脳神経・循環(脳循環)疾患患者とバイタルサイン
~頭の中で何が起きてる!? 頭蓋内における変化をよみとれ!~
手術看護認定看護師からみた術後ケアの注意点
~手術・麻酔による影響の理解が,術後合併症の早期発見と早期対応につながります!~
敗血症性ショック患者とバイタルサイン
~知っておきたい敗血症治療のポイント~
?.バイタルサインのここに注意!~急変の予兆とピットフォール~
急変の予兆~気づくことができるバイタルサイン(成人編)
~観察できる「呼吸」と「循環」の急変予兆~
急変の予兆~気づくことができるバイタルサイン(小児編)
~トレンドの変化と身体所見の合わせ技で予測すべし!~
バイタルサイン測定におけるピットフォール
~知らないと患者の異常を見逃す!? より正確に状態を判断するためには~
経皮的酸素飽和度(SpO2)のピットフォール
~SpO2の正体を見きわめよ!~
バイタルサイン測定と医療実践の質
索 引
道又元裕[ミチマタモトヒロ]
監修