内容説明
これからのピアノ教育に光明を与える書。渾身の力で戦後日本のピアノ教育界に喝を入れ、改革を先導した在野の人・福田靖子。音楽の生命と明日を信じる不滅の魂と気迫がいまこの一書になった。
目次
1 「名教師」の資質と条件(人づくりと音楽づくり;楽譜に想う―読む・作る・原典、校訂)
2 「ピアノ・コンクール」の光と影(「優れた聴衆が天才を生む」;天才・巨匠・神童・スーパースター)
3 「国際感覚」と音楽(アジア、アメリカ、ヨーロッパの異文化にふれて―海外の教育現場で)
4 「私たちの国」と「私たちの音楽」(公より私、官より民のエネルギー;大衆が育てる音楽文化;「温故知新」と明日の音楽)
5 「ピアノ新世紀」への躍動(ピアノレッスン今昔;拡大する「ピアノの新領域」;ピティナ三十五年、これからの使命)
著者等紹介
福田靖子[フクダヤスコ]
1933年10月4日、満州に生まれる。1945年満州で敗戦を迎えたのち日本に引き揚げる。父親はソ連に抑留。引き揚げ後は2年間、群馬県渋川で女中奉公する。1948年福岡県の明善高校に学ぶ。1959年東京学芸大学専攻科を修了後、音楽科教員となる。1960年教員時代、福田成一氏と結婚。1962年長女、政子氏誕生。この年、歌集『うたのいずみ』を編纂出版する。1963年次女、弘子氏誕生。その直前、学校教員を退職する。1964年長男、成康氏誕生。1966年「東京音楽研究会」を作り、活動開始。1971年「全日本ピアノ指導者協会」を発足。1985年文部省所管の公益法人認可を受け、社団法人・全日本ピアノ指導者協会となる。1990年長男の成康氏、東音企画に入社。ピティナ本部事務局の整備に努める。1992年夫、成一氏逝去。1994年事務局の新体制が確立。2001年文部科学省より「社会教育功労賞」を授与される。同年11月10日、胆管癌のため逝去
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