出版社内容情報
日本人の繊細な感性に磨かれ育まれてきた文字と言葉、そしてものごと。その源を辿れば美しい日本の風景が見えてくる…。次世代まで残ってほしい、忘れたくないことばとそして、それを担う日本の四季折々の風景を日本全国に探し訪ねた写真家野呂希一氏。氏の郷愁を誘う写真と穏やかでぬくもりに満ちた荒井和生氏の文章で綴る風景3部作。 自然界の森羅万象を表す文字の数々。その字源を写真で辿るイメージの旅。文字の成り立ちや意味を探るヒントとなる。
内容説明
本書では、自然によって成り立った文字、自然にまつわる文字を100余り選び、その文字の背景を散策してみました。
目次
序章 天地の詞
天の光景
地の光景
水の光景
季節の光景
植物の光景
動物の光景
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
116
普段、あまり疑問を持つことなく使っている文字。この本では、自然によって成り立った文字を取り上げ、字源、意味などが紹介されている。星や空、大地、山、川などの写真も豊富で美しく、眺めているだけで幸せ。特に水に関する言葉が多く感じたのは、日本という国が海で囲まれ、各地に川や湖があることも深い関係があるのだろうし、古くからそういった水のある風景をみつめてきた日本人だからこそ、その繊細な表情の差を言葉にしようとしたのだと思う。じっくり読み込んだ後、見る景色への意識が変わるのがわかったのは嬉しい。 2014/03/04
pandakopanda
11
図書館本。自然に纏わる文字、例えば山、海、空など、写真を交えて解説。写真付き言葉辞典のようなかんじ。普段何気なく使っている言葉でも、こんな由来があったんだと気づかされました。日本語って繊細で奥深い!2015/03/08
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
7
ビジュアル系言葉の事典。天・地・水・季節・植物・動物の六つのカテゴリーに分けて、文字のルーツ(字源)と連想される言葉やエピソード、文字に込められたメッセージが美しい写真とともに解説されています。日本語の美しさを再認識できました。2014/03/23
フェイ
3
季節や風景の単語それぞれに対して、季語や関連語とその逸話を紹介している。 写真付きで、単語の意味をその場で思い起こさせるようにしているので、インスピレーションが湧きやすい。 ※上に書いてあるとおりで、小説等を書く時に自然の描写をするのにもってこいだろう。2013/09/07
むなし
2
感覚を研ぎ澄まし、言葉の深奥に触れたい。言霊を吐き出したい。2010/01/06