内容説明
シャンパーニュの中小領主の次男坊、ジョフロワ・ド=ヴィルアルドゥアンはフランク人騎士として十字軍に参加、やがてペロポネソスの地にモレア公国を建設する。モレア公国はフランスから富と冒険をもとめて東方世界にやってくる騎士たちの多くを惹きつけ、またコンスタンティノープルのラテン帝国を支えた―著者自身が実際にジョフロワとモレア公国の足跡をたどりながら、中世地中海世界が織りなす壮大なドラマを綴る歴史紀行の決定版。
目次
第1部 十字軍士ジョフロワ=ド=ヴィルアルドゥアンの足跡を追って(ジョフロワの出生地ヴィルアルドゥアン村;アルプス越え;海洋国家ヴェネツィアの力の秘密;シチリアのノルマン王家の末裔;ベネヴェントの橋;十字軍の方向転換)
第2部 ペロポネソスのフランク人征服者たち―モレア公国の盛衰(中世のペロポネソス;モレア公国の成立;アンドラヴィダからカラマタへ;モネンヴァシアの攻略―半島征服の完成;ペロポネソス南部ラコニアの旅;ペラゴニアの戦い―暗転;モレア公国の変質)
著者等紹介
相野洋三[アイノヨウゾウ]
1941年、神戸市生まれ。1964年、関西学院大学文学部史学科卒業。1969年、同大学大学院文学研究科博士課程(西洋史専攻)単位取得満期退学。1967年より兵庫県立高等学校教諭、定時制高校の勤務のかたわら、関西学院大学、英知大学ほか非常勤講師を勤める。2002年、兵庫県立高等学校定年退職。2003年、「ビザンツ帝国海軍組織の研究」により博士の学位(歴史学)取得。日本西洋史学会・日本歴史学協会会員
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