内容説明
’89年の設立以来、有名レスラーを多数輩出してきた名門団体、FMW。’02年2月に約3億円の負債を抱えて倒産した際にはさまざまな憶測が飛び交い、やがて団体トップであった荒井氏の自殺という悲劇まで引き起こした。インディーの雄と称えられたこの団体でいったい何があったのか。“理不尽大王”冬木氏が、その内幕を語る。
目次
荒井氏とのすれ違い
俺のプロレス哲学
興行はひたすら集金力につきる
プロレスラーの将来を考える
アメリカで学んだこと
プロレスをやりたい若者たち
FMW倒産の日
詐欺師?救済者?
FMWに入る前
邪道・外道の扱い〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
尿酸値高杉晋作
5
くだらな過ぎた。肝心な所は匿名で、同じような話がループするしょうもない本。 だいたい、冬木プロモーションなんて会社は無い。正しくは冬木軍プロモーション。 インタビュアーなのか、ゴーストライターなのか知らんが、編集者はキチンとプロの仕事をしろ。2017/11/17
tsukamg
2
倒産の前年までFMWのエンタメ路線を仕切っていた冬木が、荒井社長の自殺からおよそ半年後に出した本。荒井を犠牲者で終わらせず、社長としての能力に疑問があったことを、外様マッチメイカーの視点で綴っているのだが、団体を経営するとはどのようなことであるのかを、非常に理性的現実的に分析している。プロレスを知らない人が自分の仕事に置き換えて読んでも面白いだろう。2024/01/28
葵
1
荒井社長の本を読んだので、こちらも読んでみた。当時はあまりに生々しく、読もうとは思わなかったFMW関連の書籍。もう15年近く経った今読んでも、冬木の語ることは古臭くはない。しごく真っ当な理にかなった考えがあったことがわかるが、ボロボロの状態にあったあの状況ではその正論を語っても解決策にはならなかっただろう。荒井社長に対し、死者に鞭打つようなシビアな言葉が多いが、冬木は繰り返し彼を「いい人だ」という。いい人が良い経営者という訳ではないのはよくわかる。二人がもっと噛み合えば...とも思うが、無理だっただろう。2016/12/11
あーさー
0
冬木弘道さんが亡くなる直前に発売された、FMWについての1冊。荒井昌一さんの「倒産!FMW」と併せて読むと、より立体的になります。見方によって「景色」が違ってくるものだから、どちらの本がより“真実”かというのは分かりませんが、内部にいた人だから知り得る事柄が綴られているので興味深かったです。