アイヌ語地名の研究〈4〉―山田秀三著作集 (新装版)

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アイヌ語地名の研究〈4〉―山田秀三著作集 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 378p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784883230853
  • NDC分類 291.1
  • Cコード C3025

出版社内容情報

◆道楽じゃなけりゃ続かんヨ。頭の凝りをとらんと新発見はない◆
――現在、著作集(全4巻・草風館)が刊行中ですが、戦前の高級官僚だったはずの人が、なぜアイヌ語地名のめり込んだのですか。
 わしゃ、法律をバックにして大きな顔をする役人なんて嫌いだったんだヨ。本当は歴史に興味があったんだが、若気のいたりで、給料もらって背広を着たくなったんだナ。初めは日本の工業化を目指す調査研究でとび回ったが、仙台鉱山監督局長で山歩きしているうち、変な地名がたくさんあることを知った。浦子内とか佐比内が、方言か古語かと思っていたら、どうも違う。北海道にある地名と似ている。アイヌ語を使っていた人が、東北にも住んだいたに違いない、と興味が次がら次へと広がっていった。
――地名にこだわったのは?
 古事記でも日本書紀でも、東北のことは蝦夷征伐ぐらいしか出ていない。アイヌ語を使っていた人たちが文字で残した歴史もない。日本の北方史は何もなかった。だから、地名だけが、古代北方民族の遺した唯一の記録なんだヨ。これを追いかけたら、これまで語られなかった歴史が出てくるはずだ、と思った。アイヌ語を使っていた人が東北にもいたんて、当時は、日本初の発すね。主に何を調べます?
 幕末の探検家の松浦武四郎や明治中期につくられた地図には、アイヌ語地名がたくさんある。地図をもとに、同じ地名のところを目でみて歩く。見取り図を書いたり、写真を撮ったり。同じ地名でどこかに共通点があれば、その名前の起こりは、その共通点なんだ、ということがわかるんだヨ。
――帰納法ですか。そうして調べた資料が、ファイルで100冊以上ですか。40年かけて……。
 ファイルはボクにとって貴重品だよ。自分の楽しみのためにやってきたんだから。こんなこと道楽じゃないとできん。               (↓に続く)
          (1983.1.28 朝日ジャーナル)

第一部 北海道中部のアイヌ語地名
 札幌のアイヌ地名を尋ねて
  第一部 札南地区
  第二部 都心と西郊
  第三部 札北地区略説
  第四部 札幌物語
  第五部 札幌の東南郊


 深川のアイヌ地名を尋ねて
  第一 深川という地名
  第二 石狩川筋の地名
  第三 雨竜川中流の地名

第二部 追想のひと
 知里さんのこと
 久保寺博士の追想
 金田一京助先生を偲んで
 知里さんと地名調査をした話
 八重九郎翁を偲んで

 アイヌ語地名総索引

(↑から続く)
――どこが道楽なんですか。
 これでメシ食っているとなったら、楽しみよりも、苦痛になる。そんなことは当然だろう?
――40年やって、知りたいことが、わかったですか。
 まだ半分ぐらいの段階さ。いままでは調査、これからが研究の時代。あと20年ぐらい勉強できたら、ちょっとしたものが書けるんだが、それまでもたず、くたばっちまうだろうナ。だが、ボクの調査は次の代の人に役立つだろう。このごろは、遺産をのこそうかという気分で、何書くのも遺言書くつもりだナ。「ボクはここまで調べた。いい悪いは君たちが判断しろ。材料だけは遺しておく」とナ。そうすることで、日本の文化は先へ進むと思うんだ。
――遺言書きが道楽だなんて、うらやましい限り。
 だけど、道楽だから、自分に対しては厳格なんだ。自分で調べたいと思って時間と労力をかけてきたんだから、不正確なことはしたくない。これがボクの流儀だ。基礎が不正確なら、その上にはなにもつくれない。基礎のひとつひとつをつくることの大変さったらねぇんだナ。(中略)
――壮大な道楽も裏付けがないと……。
 たしかに、食うや食わずの生活なら、こんなことはできない。北海道には若い

目次

第1部 北海道中部のアイヌ語地名(札幌のアイヌ地名を尋ねて;深川のアイヌ地名を尋ねて)
第2部 追想のひと(知里さんのこと;久保寺博士の追想;金田一京助先生を偲んで;知里さんと地名調査をした話;八重九郎翁を偲んで)

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