内容説明
古今東西の風、大気、呼吸の表象から、目には見えない世界を造形することの思想的・文化的意味を問う。
目次
第1部 風の表象と諸原理(原初の風―宇宙生成と息吹;見えないものを見せる―宗教芸術における風のイメージ)
第2部 原初的諸問題に対する近現代の哲学的・芸術的反省(J・M・W・ターナーのプネウマ的形態、あるいは風;現代アートにおけるプネウマ―表象から現存そして概念へ;“風‐卵”実験)
第3部 美術史における風(ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの風の表象;ニコラ・プッサンによる「風」の表象―二点の“エジプトからの帰還”を中心に;風を描く―芸術と自然の崇高なる諸相について)
補遺 国際シンポジウム『風のイメージ世界』
著者等紹介
蜷川順子[ニナガワジュンコ]
1954年生。修士(文学、京都大学)。PhD(芸術学、ヘント大学)。関西大学教授を経て同大学名誉教授、東西学術研究所客員研究員。美学会、美術史学会ほか会員。近年の研究対象は初期ネーデルラント美術、キリスト教図像学、風景表象、建築と色彩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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