内容説明
市井の人々のあいだで、信仰の対象として、また娯楽として用いられてきた「民衆画」。洋の東西を問わず、今もかたちを変えながら人々の暮らしの中に息づくそれら―日本の絵馬や大津絵、中国の年画、フランスのエピナル版画など―の関係性を俯瞰する。
目次
第1章 日本の民衆画の諸相―民衆が手にして用いた素朴な絵画
第2章 奥多野地方における初絵の民俗
第3章 描かれた願いを選ぶ―おいらせ町氣比神社の絵馬市を事例に
第4章 民衆画としての地口行灯
第5章 中国民間版画「竃神図」の地域差について
第6章 天理参考館の中国民間版画資料について
第7章 リトグラフ民衆画にみる民衆性の定義に関する試論―ジョルジュ・ビゴーのエピナル版画における日本イメージを例に
民衆画を東西で比較する―フランスのエピナル版画と日本の大津絵、中国・ベトナム・韓国の年画を題材に
著者等紹介
原聖[ハラキヨシ]
1953年信州伊那谷出身、一橋大学大学院修了。女子美術大学名誉教授・客員研究員。専門は欧州言語社会史、比較民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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