内容説明
突然湧いてきたかのような「多言語社会」言説のもつ問題を、近代日本言語史に即して浮きぼりにし、多言語性認識の新たな方向を提起する。
目次
序章 「多言語社会」という幻想
第1章 多言語化する日本社会
第2章 言語政策史研究再考
第3章 多言語社会と「国語」―「国語」とは何か
第4章 多言語社会という政治―国語審議会・文化審議会、そして教科日本語
第5章 自伝と文体をめぐって
第6章 「文体ノ改善」の行方―日本語口語文体の戦中・戦後
第7章 敗戦後日本語研究への一視角―国立国語研究所設置をめぐる二、三のことども
第8章 日本語という媒介
第9章 漢字という媒介
第10章 漢字論をめぐって―書評 野村雅昭『漢字の未来 新版』を軸に
終章 「群れる」ということ
著者等紹介
安田敏朗[ヤスダトシアキ]
1968年、神奈川県生まれ。1991年、東京大学文学部卒業。1996年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得修了。博士(学術)。一橋大学大学院言語社会研究科教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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