内容説明
日本帝国主義の「残りかす」、西洋美術の「ものまね」といわれながらも、絶えずその独自性を追求しつづけた「20世紀韓国美術」の激動の100年史。その圧倒的な活力と魅力のゆえんを論じきった、初の通史である。書き下ろし「ナムジュン・パイクと李禹煥」「高裕燮の業績と限界」所収。
目次
第1部(植民地時代における近代韓国美術序説;西洋との最初の出会い―万国博覧会での韓国の展示物;論争のモダニティ―「新しい女性」と「モダン・ガール」の表象;ミレーの農民のイメージ―アジアでの受容のされかた;李仁星の「郷土色」―民族主義、あるいは植民地主義;一九三〇年代、東京の韓国前衛グループ;韓国近代彫刻)
第2部(解放後の韓国美術序説;韓国の「アンフォルメル」運動;東洋のリリシズムを求めて―金煥基の作品;二つの伝統―一九七〇年代のモノクローム・アートと一九八〇年代の「民衆」美術;一九九〇年代の韓国のコンテンポラリー・アート)
著者等紹介
金英那[キムヨンナ]
国立ソウル大学校教授。米国のミューレンバーグ大学で学んだ後、オハイオ州立大学で西洋美術史を専攻、修士号と博士号を取得。20世紀韓国美術と西洋近代美術について多くの論文と著書がある。国立ソウル大学校美術館館長を務め、同美術館やその他美術館での展覧会企画にも関わってきた。本年2月には、韓国国立中央博物館館長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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