内容説明
本巻では、1933年2月ヒトラー政権誕生直後から第二次世界大戦末期までの12年間、フランス、スイス、アメリカにおける亡命時代―ヒトラー・ドイツに対する意見を公表するかどうかに逡巡するトーマス・マン、公表したのちの積極的な発言や行動、ドイツ亡命者内で果たした役割、とりわけブレヒトとの確執、過酷な状況にあっても寸暇を見つけては小説を書き進めようとする作家としての執念など。波瀾の時代を生きるトーマス・マンの姿をあつかう。
目次
国外にて
地中海における幕間劇
『結集』
なかば亡命状態
試練
仰ぎみる
誤解
態度の明確化
ボンへの手紙
価値と節度〔ほか〕
著者等紹介
ハープレヒト,クラウス[ハープレヒト,クラウス][Harpprecht,Klaus]
1927年シュトゥットガルトに生まれる。「リアス・ベルリン」、「西部ドイツ放送」、「ZDF」などの放送記者として活躍。1966年~1972年の間フィッシャー出版社の編集局長を務める。1972年、ブラント内閣の首相府の「文書局長」となる。1982年以降フランスに居を移し、フリーの著述家として活躍
岡田浩平[オカダコウヘイ]
1937年生まれ。1967年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。1969年早稲田大学専任講師、1972年助教授、1978年教授。専攻は1933~1945年の間のドイツ亡命文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。