内容説明
独自の文体を生涯求め続けた中井英夫初のベストセレクションで編まれた“自伝”。『虚無への供物』の後日譚「空しい音」に、執筆当時の苦悩を綴る日記「虚無なる日々に」を収録。幻想と耽美に彩られた21篇。
著者等紹介
中井英夫[ナカイヒデオ]
1922年東京・田端に生まれる。東大在学中に吉行淳之介、椿實らと第14次『新思潮』を創刊。『短歌研究』『短歌』編集長として葛原妙子、塚本邦雄、中城ふみ子、寺山修司、春日井建らを発掘。1964年塔晶夫名義で『虚無への供物』を刊行。「文学の特別席」(埴谷雄高)として、現在に至るまで日本の文学界に深甚な影響を及ぼす。1974年『悪夢の骨牌』で泉鏡花文学賞。エッセイ、日記、短歌論集、詩集など、多彩な著作と彫心鏤骨の文体で、稀有の文学世界を展いた。1993年没。享年71(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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