内容説明
ヒエログリフを通じて古代エジプト文化に対する洞察力を得るための格好のガイドブック。ヒエログリフには、魅惑の物語が詰まっています。それは言語のみに留まらず、文明全体を理解する入り口なのです。エジプトの人々の世界観を映し出し、ファラオの神秘を覗かせてくれます。予備知識ゼロでも、語学の素養がなくても、この本を読めばヒエログリフという文字の基本がわかり、博物館に展示された遺物や出土品に描かれた、そして現地の神殿や墓に刻まれた文字を読み、魔法の呪文や神々の名前を解読することも夢ではありません。ヒエログリフを通して明らかにされる、古代エジプトの日常、神官の執り行う祭祀、ミイラ作りの儀式、死後の世界、天文学、占星術といったテーマについての解説も魅力。
目次
第1章 はじめの一歩(発見と解読;文字による遺産 ほか)
第2章 象形文字の由来(自然を表わす文字;地上の暮らし)
第3章 聖なる筆記の技(呪術とのかかわり;美術工芸品の文字を読む ほか)
第4章 多様な意味世界(健康な暮らし;人間関係 ほか)
第5章 参考(ヒエログリフの文法;文例集 ほか)
著者等紹介
近藤二郎[コンドウジロウ]
早稲田大学文学部助教授。専門はエジプト学
竹田悦子[タケダエツコ]
翻訳家・日本語教師。東京外国語大学外国語学部卒業
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感想・レビュー
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いくら丼
6
『ヒエログリフを愉しむ』の近藤二郎さんが、日本語版の監修ですね! 知らない決定詞も色々出てきて嬉しかった……! ものの、図版の紹介では「意味」だけ書いて読み方がないのもしばしば……となると、別書籍で読み方調べることに。語彙も文化ジャンルでまとめて紹介するので、「この決定詞は他でどんな使われ方するんだろう」といった疑問は置いてきぼり。ちょっと悲しい。文化も色んな側面からあれこれ紹介してくれますが、これも分量の割にやたら細かい部分を突くこともあって、やはり読みにくさが……(汗)でも新知識も多くて良かったです。2022/03/13