出版社内容情報
沖縄を舞台に気鋭の国際法学者が描く、琉球の英雄・牧志朝忠と舞姫チルの歴史ミステリー。琉球の英雄・牧志朝忠は、型破りな外交官としてペリー艦隊と果敢に交渉、琉球の自立のために奮闘した。舞姫チルは、渾身の愛を込めて朝忠を支え続けた翔いた女性。不可解な朝忠の死にも迫る歴史ミステリー。本作品のキーワードは「自立」。琉球の自立は、そこに生きる人々の自立なしには、ありえない。気鋭の国際法学者による、現代に繋がる、いわゆる「時代小説」である。
黒内 彪吾[クロウチ ヒョウゴ]
黒内彪吾(村瀬信也:上智大学名誉教授)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Machida Hiroshi
3
本書は、国際法学者である著者が、琉球王国末期に実在した官僚で、通事として外交に活躍した牧志朝忠と、その愛人であり稀代の舞姫だったチルの生涯を描いた歴史小説です。朝忠は、「テンペスト」(池上永一 著)の「孫寧温」のモデルのようです。この琉球王国史上に名高い二人を、著者がどう肉付けして小説にしたのか、それは本書を読んでもらうとして、僕は、この型破りの二人の愛の物語として楽しみました。朝忠の謎の自死は、自殺か、暗殺か、それとも、、、著者が選択した歴史ミステリーの謎解きは、ロマンチックでファンタジーなものでした。2017/03/28
-
- 和書
- 成功の要諦