出版社内容情報
執筆者一覧(執筆順)
桐生春雄 桐生技術士事務所
増田初蔵 都立立川高等職業専門学校
伊藤義勝 太平洋化学製品(株) 化学品グループ
小澤 洋 大日本インキ化学工業(株) 塗料樹脂技術本部
大坪 満 大日本インキ化学工業(株) 塗料樹脂応用技術1グループ
西村 勉 三井サイアナミッド(株) サイメル事業部
(現) 三井サイテック(株) 企画開発部
岩崎忠晴 住友バイエルウレタン(株) 応用研究本部
加藤 康 鐘淵化学工業(株) 機能性樹脂事業部
児玉俊一 旭硝子(株) 中央研究所
三代沢良明 関西ペイント(株) 第一工業塗料本部
前川晶三 大日本塗料(株) 開発本部
(現) 大日本塗料(株) 構造物塗料グループ
中道敏彦 ニチユBASFコーティングR&D(株) 研究開発部
西條博之 神奈川県家具指導センター
(現) 神奈川県産業技術総合研究所 技術交流部
松井繁武 (株)トウベ 三重工場 大阪第二技術部
沖田和正 オキツモ(株) 技術部
木下啓吾 長島特殊塗料(株) 技術本部
(執筆者の所属は、注記以外は1993年当時のものです)
構成および内容
刊行のねらい
1.総論 桐生春雄
1.1 はじめに
1.2 コーティング材料の設計の基礎と応用
1.2.1 コーティング材料の硬化体系
1.2.2 コーティング材料の体系
1.2.3 形成されたコーティング膜の体系
1.2.4 コーティング材料の表面と界面について
1.2.5 分子間相互作用
1.2.6 コーティング膜のガラス転移と粘弾性
1.2.7 顔料の分散性
1.3 コーティング材料と顔料の分散
1.3.1 顔料の分散とは
1.3.2 顔料の湿潤と分散
1.3.3 分散過程の機構
(1)ポリマー液の溶解性
(2)ポリマーの分子鎖と顔料の分散性
1.3.4 顔料の分散機械
(1)プレミックス工程
(2)ミーリング(練磨工程)
2.各種コーティング・ポリマーの合成と基礎物性
2.1 油性系ポリマー 増田初蔵
2.1.1 加工油脂
(1)はじめに
(2)油脂
(3)ボイル油・煮あまに油
(4)桐油スタンド油
(5)油溶性フェノール樹脂
(6)マレイン化油
2.1.2 油あるいは脂肪酸変性フタル酸樹脂(アルキド樹脂)
(1)はじめに
(2)乾性油変性フタル酸樹脂
(3)不乾性油変性フタル酸樹脂
(4)変性アルキド樹脂
(5)エポキシ-脂肪酸エステル樹脂,エポキシ-アルキド樹脂
(6)油変性ポリウレタン樹脂(ウレタン樹脂)
2.2 セルロース系ポリマー 伊藤義勝
2.2.1 はじめに
2.2.2 繊維素系ポリマーの種類と製造法
(1)種類
(2)製造法
2.2.3 繊維素系ポリマーの性質
(1)基本的物性
(2)溶解性と相溶性
2.2.4 用途
2.3 アクリル系ポリマー 小澤 洋
2.3.1 歴史
2.3.2 重合の概念,重合型式
2.3.3 ラジカル重合
(1)素反応とその特徴
(2)ビニルモノマーおよびアクリルモノマー
(3)重合開始反応
(4)重合法
2.3.4 実際のコーティング用アクリル系ポリマーの合成
2.3.5 溶液型コーティング用アクリルポリマーの合成
(1)アクリルモノマーの選択
(2)開始剤の選択
(3)溶剤の選択
(4)分子量の設計
(5)重合条件の設計
(6)アクリル系ポリマーの塗膜物性に影響する因子
2.3.6 水性アクリルエマルジョンの合成
(1)エマルジョン重合の基本的概念
(2)エマルジョン重合の特徴
(3)モノマー
(4)乳化剤
(5)重合開始剤
(6)保護コロイド
(7)重合条件と安定性
(8)アクリル系エマルジョンの物性
2.4 ポリエステル系ポリマー 大坪 満
2.4.1 はじめに
2.4.2 ポリエステル樹脂の合成法
(1)ポリエステル樹脂に使用される主な原料
(2)ポリエステル樹脂の合成
2.4.3 ポリエステル樹脂の特性と用途
(1)ポレコートメタル用
(2)自動車用ポリエステル樹脂
2.4.4 最近の特殊変性ポリエステル樹脂
(1)フッ素変性ポリエステル樹脂
(2)シリコーン変性ポリエステル樹脂
(3)ウレタン変性ポリエステル樹脂
(4)水性ポリエステル樹脂
(5)ハイソリッド型ポリエステル樹脂
(6)その他
2.5 メラミン・尿素系ポリマー 西村 勉
2.5.1 はじめに
2.5.2 アミノ樹脂の歴史と最近の動向
2.5.3 アミノ樹脂の製造法と樹脂構造
(1)アミノ樹脂の製造法
(2)アミノ樹脂の樹脂構造
2.5.4 アミノ樹脂の分類と特性
(1)骨格による特性
(2)官能基・重合度による特性
2.5.5 アミノ樹脂の反応機構と塗料・塗膜への応用
(1)アミノ樹脂の反応機構
(2)塗料・塗膜への応用
2.5.6 おわりに
2.6 ポリウレタン系ポリマー 岩崎忠晴
2.6.1 はじめに
2.6.2 分類
2.6.3 ポリイソシアネート
2.6.4 ブロックイソシアネート
2.6.5 ポリオール
(1)ポリエステルポリオール
(2)ポリエーテルポリオール
(3)アクリルポリオール
(4)フッ素ポリオール
2.6.6 潜在型架橋剤
(1)ケチミン
(2)オキサゾリジン
2.6.7 ポリウレタン
(1)ポリウレタンディスパージョンの合成方法
2.6.8 水性2液ポリウレタン
2.6.9 おわりに
2.7 シリコーン系ポリマー 加藤 康
2.7.1 はじめに
2.7.2 シリコーンの特徴
(1)塗膜物性
(2)表面特性
(3)界面特性
(4)架橋反応性
2.7.3 純シリコーンポリマー
2.7.4 変性シリコーンポリマー
2.7.5 シリコーンの機能を持った新しいコーティングポリマー
2.7.6 アクリルシリコーン塗料
(1)構造,硬化機構
(2)特徴
(3)用途
(4)まとめ
2.8 フッ素系ポリマー 児玉俊一
2.8.1 はじめに
2.8.2 含フッ素系ポリマーの構造と特性
2.8.3 含フッ素系モノマーおよびポリマーの合成
2.8.4 コーティング材料への応用
2.8.5 溶剤可溶型塗料用樹脂FEV(ルミフロン)
2.8.6 おわりに
2.9 無機系ポリマー 三代沢良明
2.9.1 無機質系コーティング材の種類と特徴
2.9.2 コーティング方法と対応する無機材料
2.9.3 固相法
(1)ホウロウ用材料
(2)溶射用材料
2.9.4 溶料法
(1)純無機系塗料
(2)有機-無機複合系塗料
(3)ゾルーゲル法による無機材料
2.9.5 化学反応析出形皮膜法(金属表面処理)
2.9.6 電解反応析出形皮膜法
2.9.7 気相法(PVD,CVD)
(1)PVD法
(2)CVD法
2.9.8 無機コーティング材料の将来
3.各種ポリマーのコーティング材料への応用
3.1 汎用コーティング 増田初蔵
3.1.1 油性塗料
(1)はじめに
(2)油性塗料(ペイント)の構成
(3)油性調合ペイント
(4)合成樹脂調合ペイント
3.1.2 ニトロセルロースラッカー
(1)はじめに
(2)ラッカーの原料
(3)ハイソリッドラッカー
(4)用途
3.1.3 自然乾燥型フタル酸樹脂塗料
3.1.4 自然乾燥型アクリル樹脂塗料
(1)アクリル樹脂塗料の構成
(2)溶剤型熱可塑性アクリル樹脂塗料
(3)用途
3.1.5 ポリウレタン樹脂塗料
(1)はじめに
(2)ポリウレタン樹脂塗料の種類・構成・用途
3.1.6 焼付用合成樹脂塗料
(1)はじめに
(2)アミノ-アルキド樹脂塗料
(3)熱硬化性アクリル樹脂塗料の開発
3.2 重防食コーティング 前川晶三
3.2.1 はじめに
3.2.2 重防食について
3.2.3 重防食塗料におけるニーズへの対応例
(1)常温硬化型フッ素樹脂塗料
(2)ガラスフレーク含有塗料
(3)超厚膜型塗料
(4)環境改善型塗料
3.2.4 重防食塗装系の性能比較
3.2.5 重防食塗膜の寿命予測
(1)耐侯性の評価
(2)防食性の評価
3.2.6 おわりに
3.3 自動車コーティング 中道敏彦
3.3.1 自動車用塗膜の構成
3.3.2 自動車用塗料用樹脂
(1)電着塗料(下塗)
(2)中塗塗料
(3)ベースコート
(4)クリヤーコート
(5)1コートソリッドカラー
(6)バンパー用塗料
3.3.3 新しい動向
(1)ハイソリッド型塗料
(2)水系塗料
(3)粉体塗料
(4)新しい架橋反応の検討
3.3.4 おわりに
3.4 自動車補修コーティング 桐生春雄
3.4.1 はじめに
3.4.2 補修用コーティング材料の現況
3.4.3 ポリウレタン塗料とコーティング材料
3.4.4 イソシアネート・フリー硬化系とコーティング材料
(1)アクリル・コポリマー/アミン系
(2)酸・アクリル・コポリマー/エポキシ系
(3)シリコーン・アクリル系
(4)酸・アルキド・メラミン系
(5)その他
3.4.5 代替硬化システムの比較・検討と評価
(1)スプレー作業性
(2)初期乾燥および後期硬化性
(3)低温・常温における乾燥・硬化
(4)塗膜の光沢・平滑性
(5)調色の難易
(6)耐侯性
(7)経済性
3.4.6 ポリウレタン・コーティングの展望
(1)ポリウレタン・コーティングの現況
(2)ポリウレタン・コーティングの塗膜物性
3.5 木工コーティング 西條博之
3.5.1 はじめに
3.5.2 木材塗装の特徴
3.5.3 木材の性質と塗装の関係
(1)年輪
(2)心材(赤太)・辺材(白太)
(3)木理(木目)
(4)杢
(5)肌目
3.5.4 塗装に適する含水率
3.5.5 塗装の工程
(1)素地調製
(2)着色
(3)捨て塗り(ウォッシュコート)
(4)目止め
(5)下塗り
(6)中塗り
(7)補色
(8)上塗り
(9)みがき艶出し仕上げ
3.5.6 塗装仕上げの種類
(1)マイクロフィニッシュ
(2)オープンポアフィニッシュ
(3)セミオープンフィニッシュ
(4)クローズポアフィニッシュ
(5)ミラースムーズフィニッシュ
3.5.7 木製品の塗装
3.6 レザーコーティング 松井繁武
3.6.1 はじめに
3.6.2 皮革の仕上げ
3.6.3 用途別仕上げ方法および仕上げ剤の分類
3.6.4 仕上剤各論
(1)天然物仕上剤
(2)合成樹脂バインダー
(3)硝化綿ラッカー
(4)ポリウレタン塗料
3.6.5 おわりに
3.7 耐熱コーティング 沖田和正
3.7.1 概要
3.7.2 塗料の構成
(1)バインダー
(2)顔料
(3)硬化剤,添加剤,溶剤
3.8 特殊コーティング 木下啓吾
3.8.1 はじめに
3.8.2 防火塗料
3.8.3 消臭塗料
3.8.4 UVハードコート剤
3.8.5 プラスチック素材の真空蒸着仕上げ
3.8.6 難付着性素材へのコーティング剤
3.8.7 電子部品へのコーティング剤
3.8.8 抗菌・防藻のコーティング剤
3.8.9 おわりに
内容説明
本書は、コーティング材料を支えている主成分としてのコーティング・ポリマーの合成と物性の基礎について明らかにし、無限の可能性をもつコーティング材料の新たな研究開発の水先案内人として役立つことを意図して企画したものである。
目次
1 総論(コーティング材料の設計の基礎と応用;コーティング材料と顔料の分散)
2 各種コーティング・ポリマーの合成と基礎物性(油性系ポリマー;セルロース系ポリマー;アクリル系ポリマー;ポリエステル系ポリマー ほか)
3 各種ポリマーのコーティング材料への応用(汎用コーティング;重防食コーティング;自動車コーティング;自動車補修コーティング ほか)
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