出版社内容情報
★好評の前書に大幅追加、日常的工程管理のマニュアル!
★原薬・注射剤・固形製剤・混合・包装・滅菌器のバリデーション!
★製造・洗浄・滅菌・品質管理の工程管理!
★虫・毛髪等の異物混入防止、教育・訓練!
刊行のねらい
高品質医薬品の製造を目的として、1996年から実施された医薬品GMPに関連した「バリデーション基準」からはや5年が経過した。当初は、どのような手順でやるか、計画書・基準書・記録書などはどう書くのか、品質管理部門はどの程度まで関与できるのか・・・・等々、各社の対応はまちまちといわれていた。
5年経過した現在でも、依然として「バリデーション基準」を十分にクリアできないところが多いといわれるなか、医薬品業界を取り巻く環境は、新製品開発比率が年々減少し、替わって海外メーカーからの受託傾向が強まっている。しかし、GMP基準が完全に実施できないと、海外企業からの受注が出来ない。つまり、バリデーションを如何に具体的に実施するかにかかっているといえる。
弊社では、1997年『バリデーションと日常的工程管理』を発行し、多大な好評を得たが、同書の読者から、改訂版の発行を希望する声が多数寄せられたため、今般、前書に、固形製剤・包装・EOG滅菌器のバリデーションや、洗浄・滅菌・除菌・小容量注射剤充填・原薬製造の工程管理などのほか、毛髪異物混入防止、コンサルタント・教育訓練などの項目を大幅に追加し、発行することにしたものである。
構成および内容
まえがき
1)目的
2)定義
3)対象
4)製造法・試験法
第1章 総論
1.はじめに
2.品質保証の経緯
3.医薬品GMPについて
4.品質保証
(1)原則
(2)品質保証の要件
(3)経営者の責務
5.医薬品の製造に関するGMP基準
6.品質管理
7.品質管理の基本要件
8.GMP組織と業務
9.GMPと研究
第2章 工程別バリデーションとその運用
1.はじめに
2.バリデーション基準の運用について
(1)適用の範囲及び実施時期について
(2)バリデーションの目的
(3)定義
(4)実施対象
(5)バリデーション手順書
(6)バリデーション責任者の責務
(7)バリデーション基準の運用
(8)プロセスバリデーションの時系列的分類
(9)バリデーションの全体像
(10)プロセスバリデーション組織
(11)バリデーションの方法
(12)試験法のバリデーション
(13)再加工・再生・回収とバリデーション
3.洗浄のバリデーション
(1)洗浄バリデーションの目的
(2)バリデーションの方法
(3)分析法または試験法
(4)サンプリング法
(5)洗浄バリデーションの許容レベル設定
(6)TOCの洗浄バリデーションにおける活用
(7)洗浄の基本理念
4.プロセスバリデーションの具体的な進め方
4.1 進め方の順序
4.2 注射剤製造工程におけるバリデーション
4.2.1 注射剤の定義と品質特性
4.2.2 注射剤製造工程のバリデーション対象設備
5.固形製剤のバリデーション概要
6.混合の概要
6.1 はじめに
6.2 混合度
6.3 サンプリング
6.4 混合機
7.バリデーションの実際
7.1 混合のバリデーション概要
7.2 混合の期待値
7.3 混合に影響を与える因子
7.4 固形製剤の特殊性
7.5 回顧的バリデーション
8.同時的バリデーション
8.1 実生産規模での確認
8.2 日常的工程管理の実施及び定期的校正
9.変更時のバリデーション
10.定期的な再バリデーション
11.混合バリデーションに関する問題
12.医薬品表示材料の製造 ・・・・③
12.1 医薬品包装の役割
12.2 医薬品表示材料の管理
12.2.1 米国GMPの包装作業および表示材料の管理
(1)包装資材の検査および使用基準
(2)表示材料の発行
(3)包装作業および表示作業
12.2.2 表示・デザインによる識別
(1)識別について
(2)表示・デザインによる識別
12.3 包装バリデーション
(1)製薬会社と印刷会社
(2)印刷会社の製造記録
(3)印刷会社の品質記録
(4)印刷会社の保管記録
13.原薬製造におけるGMP・バリデーション
13.1 日本の原薬GMP
13.2 海外の原薬GMP
13.3 WHOのガイドライン
14.製造工程バリデーションの実施
15.製造工程バリデーションの具体的な進め方とその順序
16.バリデーション実施計画書と報告書の記載事項
(1)バリデーション実施計画書の必要項目
(2)バリデーション実施報告書の必要項目
17.測定または制御の構成
17.1 温度計の校正
17.2 熱電対(Thermocouple)について
17.3 測温抵抗体(Resistance Thermometer Sensors)について
18.製品標準書、指図書、記録書、モニタリングの作成方法
(1)洗浄・滅菌工程Ⅰ(アンプル、バイアル)
(2)洗浄・滅菌工程Ⅱ(ゴム栓、アルミキャップ、メンブランフィルターセット一式等)
(3)薬液製造工程(アンプル、バイアル)
(4)充填工程(アンプル、バイアル)
(5)凍結乾燥工程(アンプル、バイアル)
(6)リーク検査・異物検査工程(アンプル、バイアル)
(7)包装工程(アンプル、バイアル)
19.環境・バイオバーデンと微生物的指標菌
19.1 環境とバイオバーデン
19.2 滅菌器・充填機・凍結乾燥機・空気システムのバリデーション
19.3 培地充填シュミレーションによる無菌性保証のバリデーション
19.4 許容限界作動
20.基準書・標準書および記録書とバリデーションとの関係
20.1 基準書・標準書
20.2 記録書類
20.3 技術標準書・製品標準書・製造指図書・記録書とバリデーションとの関係
20.4 製品標準書・製造指図書・記録書の改訂と承認
20.5 研究・技術・製造の役割
21.EOG滅菌器のバリデーション ・・・・③
21.1 はじめに
21.2 実用化されたガス
21.3 EOG滅菌サイクル決定要因とサイクルの記録
21.4 EOG滅菌器の設備機械適格性評価
21.5 EOG滅菌工程バリデーション
(1)使用機器および缶体設備のキャリブレーション
(2)缶体内の温度分布測定および再現性チェック
(3)最大負荷量における熱浸透・ガス濃度・湿度測定および再現性チェック
(4)EOGの残留確認
(5)ろ過空気の無菌性保証
(6)おわりに
第3章 プロセス別工程管理 -製造・洗浄・滅菌・品質管理-
1.注射剤工場の考え方
2.ゾーニング計画と動線計画
3.注射剤製造工程汚染防止法の3要件
4.注射剤製造工程
5.製造設備
(1)作業室清浄度の区分
(2)内装・建材
(3)照明・殺菌灯
(4)空気処理・換気・差圧
(5)防塵・防虫の設備
(6)空気中の浮遊微粒子・浮遊微生物の除去
(7)環境清浄度の基準
(8)作業室入退出と物の入出庫
(9)相互汚染防止
6.アイソレーターシステムに関する技術
(1)原理
(2)アイソレーターの特徴
(3)クリーンルームとアイソレーターの比較
(4)レギュレーション動向及び納入実績
(5)アイソレーター内の滅菌法
(6)アイソレーターシステムの留意点
(7)アイソレーターシステムのタイプ
①防御システム
②充填・閉塞
③アイソレーターシステム
7.洗浄に関する技術
7.1 はじめに
7.2 洗浄技術
(1)洗浄の役割
(2)洗浄後に行われる滅菌の意義
(3)洗浄におけるエネルギー
(4)洗浄装置
(5)工程・資材と洗浄内容
7.3 CIP洗浄
(1)CIP設備と運転の概要
(2)CIP洗浄要素
(3)CIPにおいて留意しておくべき項目
(4)CIPの今後と留意点
8.滅菌に関する技術
8.1 医薬品の滅菌
(1)高温で滅菌できないもの
(2)滅菌ムラによる滅菌の不完全性
(3)滅菌に関する因子
(4)無菌性の確認とサンプリングサイズ
(5)その他
8.2 滅菌の理論
(1)対数的死滅則
(2)耐熱性の計量的表示
(3)死滅反応速度と温度の関係
9.SIP滅菌
(1)蒸気によるSIPの操作と留意点
(2)蒸気によるSIPの設計と操作の留意点
(3)SIPの今後の方向
10.除菌技術 ・・・・③
10.1 はじめに
10.2 除菌操作の利点
10.3 ろ過について
10.4 ろ過方法とろ材
10.5 ろ過膜、ろ材およびろ過特性の試験法
10.6 ろ過滅菌工程の評価
11.注射用水の製造設備
(1)注射用水の製造装置システム
(2)設備の基本的考え方
(3)製造及び品質管理の記録と保管
12.除菌フィルターの完全性テスト法
(1)完全性テストの概要
(2)完全性テストとフィルターの関係
(3)完全性テストの方法
(4)注射用水の基準について
(5)水質管理基準
13.製造工程の管理
13.1 製造指図
13.2 製造準備
13.3 製造工程
13.4 倉庫
13.5 原料・検査・秤量工程の自動化
14.注射剤製造と運転のポイント
15.小容量注射剤充填におけるタイムプレッシャ方式の充填システム ・・・・③
15.1 はじめに
15.2 タイムプレッシャ方式の充填システム
15.2.1 充填原理
15.2.2 実際のシステム
(1)システム概略
(2)タイムプレッシャ方式の利点
(3)実際の使用方法
15.3 弊社での使用例
15.3.1 充填機仕様
15.3.2 薬液圧送ライン
15.3.3 充填部でのライン配管
15.4 充填制度の検証
15.4.1 短時間間隔サンプリングによる充填量の変動およびバラツキの検証
15.4.2 長時間運転時における充填量の変動およびバラツキの検証
15.4.3 再起動時での充填量の変動およびバラツキの検証
15.4.4 分配タンク内の液量による充填量の変動およびバラツキの検証
15.4.5 検証結果のまとめ
15.5 ステッピングモーターからの発塵
15.6 ピストン式充填機との比較
15.7 おわりに
16.原薬と製剤
17.原薬製造工程のフロー
18.原薬の管理事項
(1)組織と従業員
(2)建物及び施設
(3)設備
(4)設備の清掃・洗浄
(5)原料管理
(6)製造管理及び工程管理
(7)包装及び表示作業管理
(8)原薬及び中間体の保管及び発送
(9)試験室管理
(10)記録と報告書
(11)返品ならびに救済した原薬
(12)治験薬原薬
19.原薬製造の現状と問題点
19.1 原薬製造における重要工程
19.2 再加工品の品質保証と文書化
19.3 原薬中の不純物の管理
19.4 異常発酵時の処置対応
20.無菌原薬
21.製造衛生の管理
(1)作業室・機械器具衛生管理細則
(2)作業員衛生管理細則
(3)作業員服装基準
(4)消毒剤・滅菌剤の選択
(5)用具衛生管理基準
(6)バイオクリーンルームの管理
22.品質管理部門の関与
(1)最終的な試験結果の判定と出荷の可否決定
(2)目標管理と検査
(3)サンプリング
(4)品質情報の一元化
(5)安定性試験
(6)苦情処理
(7)回収処理
第4章 異物混入と対策、測定
1.異物対策
1.1 異物とは
1.2 巨大異物と微小異物
1.3 外因性異物と内因性異物
2.異物に関する問題点
2.1 不溶性異物の人体に対する影響
2.2 アンプル製剤の不溶性異物
2.3 医薬品・原薬・医療器具の品質にかかわる回収事例
3.異物混入防止対策
(1)原料
(2)資材
(3)注射用水
(4)製造工程自動異物検査機と目視検査の比較
(5)製造環境
(6)作業者の教育・訓練法
(7)ゴム栓の材質
4.原薬異物混入防止対策
5.虫による異物混入防止対策
5.1 虫による異物混入防止対策の立て方
5.1.1 はじめに
5.1.2 工場で捕まる虫
5.1.3 防虫対策の進め方
5.2 異物混入防止用器具機材
5.2.1 はじめに
5.2.2 異物の種類
5.2.3 異物混入要因
5.2.4 混入防止チェックと対策
5.2.5 混入防止のための器具機材
6.毛髪による異物混入防止対策
6.1 毛髪の製造環境内の存在要因
6.2 毛髪の製品混入の要因
6.3 毛髪混入の防止対策
7.固形製剤異物測定法の一例
7.1 固形製剤用バルク
7.2 異物の性質と損失の関係
7.3 サンプリングの取り方と異物測定法
8.異物に関連する法規
(1)製造・販売等の禁止
(2)苦情処理
(3)回収
(4)回収報告
(5)回収公表
(6)上記に関連した法に対し、法的強制力である「命令」について
第5章 品質管理と教育・訓練
1.製造物責任法
1.1 はじめに
1.2 製造物責任とは
1.3 製造物責任への対策
1.4 保証書
1.5 広告・取扱説明書・警告ラベルによる情報伝達
1.6 商品安全と製造物責任予防
2.コンサルタントについて
3.教育・訓練
3.1 教育訓練の必要性
3.2 教育訓練法規
(1)日本GMPの教育訓練
(2)WHOの教育訓練
(3)米国GMPの教育訓練
3.3 GMP教育訓練システムの管理
3.4 システムの設定と進め方
3.5 教育訓練システム
(1)教育訓練基準書の作成
(2)教育訓練マニュアルの作成
(3)記録書の作成と文書化
(4)認定書の使用
(5)委嘱状の使用
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