電気粘性(ER)流体の開発

電気粘性(ER)流体の開発

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784882310488
  • NDC分類 423.83
  • Cコード C3043

出版社内容情報

  刊行のねらい
 ER流体(エレクトロレオロジー流体の略)は電気粘性流体とも呼ばれ、電場を印加することにより粘性が大きく変化するユニークな材料として様々な機械・機構部品への応用の可能性が指摘されている。これまでのER流体は、特性の不安定性や粒子沈降など、実用上の問題点が多かったために具体的な製品開発には至らなかったが、最近になって、これらの問題点を克服した実用レベルに近いER流体が国内の数社で開発されるようになり、にわかに製品化の可能性が近づいてきた。
 本書はこのような背景のもとに、ER流体の基礎と材料および応用の最新技術動向をまとめたもので、同材料に関する初の成書である。ER流体の開発と応用にご関心をお持ちのすべての方々にとっての、参考書としてご購読をお勧めする。

  執筆者一覧(執筆順)
(所属・肩書は1994年当時のものです。)

 滝本 淳一  日産自動車(株)基礎研究所
 土井 正男  名古屋大学 工学部
 小山 清人  山形大学 工学部
 大坪 泰文  千葉大学 工学部
 伊ケ崎文和  物質工学工業技術研究所 化学システム部
 川合 章子  物質工学工業技術研究所 化学システム部
 浅子 佳延  (株)日本触媒 筑波研究所
 赤塚 孝寿  日本メクトロン(株)電子技術本部技術開発部
 吉村 良一  日本メクトロン(株)電子技術本部技術開発部
 倉内 紀雄  (株)豊田中央研究所 取締役
 志賀  享   (株)豊田中央研究所 
 井上 昭夫  旭化成工業(株)基礎研究所
 石野 裕一  (株)ブリヂストン 研究開発本部開発第3部
 枝村 一弥  藤倉化成(株)技術開発部
 田中 克史  京都工芸繊維大学 繊維学部
 吉田 一雄  (株)ジャパンエナジー 総合研究所
 杉本  旭   産業安全研究所 機械研究部 
 中野 政身  山形大学 工学部  
 五嶋 教夫  (株)ブリヂストン 研究開発本部開発第3部
 森下  信   横浜国立大学 工学部
 後藤 勝博  東海ゴム工業(株)研究開発本部
 古荘 純次  電気通信大学 電気通信学部
 青山藤詞郎  慶応義塾大学 理工学部
 清弘 智昭  山梨大学 工学部
 永井希世文  (株)リコー 研究開発本部中央研究所


  構成および内容
〈 基 礎 編 〉

Ⅰ.ER効果とそのメカニズム    滝本淳一
 1.はじめに
 2.モデルと次元解析による考察
 3.クラスター形式とそれによる誘起応力
 4.パラメタFcの見積について
 5.おわりに

Ⅱ.ER流体の特理的挙動     土井正男 
 1.はじめに
 2.誘電球模型
 3.含水粒子系
 4.おわりに

Ⅲ.ER流体の評価・測定方法    小山清人 
 1.はじめに
 2.標準試料
 3.測定条件
 4.測定における留意店
 5.ER流体の測定装置
 6.ER流体の材料評価
 7.おわりに

〈 材 料 編 〉
Ⅰ.総論‐ER流体の種類と特徴        大坪泰文
 1.はじめに
 2.粒子分散型ER流体
 3.均一系ER流体
 4.実用化に際しての要求性能
 5.おわりに

Ⅱ.含水系粒子分散型ER流体の開発例 
 1.吸着水型                     伊ケ崎文和、川合章子
 2.高分子微粒子分散型              浅子佳延
 3.超微粒子分散型                 赤塚孝寿、吉村良一
 4.電解質型                     倉内紀雄、志賀 享

Ⅲ.非含水系粒子分散型ER流体の開発例 
 1.導電性複合粒子分散型             井上昭夫
 2.半導体微粒子分散型              倉内紀雄、志賀 享
 3.炭素質微粒子分散型              石野裕一
 4.無機・有機複合微粒子分散型         枝村一弥

Ⅳ.均一系ER流体の開発例
 1.極性液体型及び強誘電性型          田中克史
 2.低分子液晶型                  吉田一雄
 3.高分子液晶型                  井上昭夫

Ⅴ.EMR流体とその特徴            小山清人 
 1.はじめに
 2.マグネトレオロジー(MR)とは
 3.EMR流
 4.おわりに

〈 応 用 編 〉
Ⅰ.総論‐ER流体の応用            杉本 旭
 1.実用化が待たれるER流体
 2.ウィンスロの発見とER流体の特性
 3.ER流体の適用の状況
 4.応用に関する今後の課題

Ⅱ.応用研究の具体例 
 1.ERアクティブダンパーと振動制御          中野政身
 2.ERFダンパーとその応用               五嶋教夫
 3.可変減衰ダンパー                  森下 信
 4.エンジンマウント                    後藤勝博
 5.ER流体の空気圧アクチュエータへの応用    杉本 旭
 6.ロボットの高精度・高機能制御           古荘純次
 7.工作機械用テーブルシステムの動持性向上  青山藤詞郎
 8.インクジェット                      清弘智昭
 9.ER流体の記録技術への応用           永井希世文

〈 付 録 〉ER流体関連特許一覧(1989年以降公開分 499件)

内容説明

基礎編―ER効果はどのようにして発生するか、それを測定するにはどのようにすればよいかをまとめている。材料編―最近のER流体を中心にして、これまでどのような考えのもとにER流体が開発されているかをまとめた。応用編―多くの応用例を取り上げ、現状と今後の可能性についてまとめた。

目次

基礎編(ER効果とそのメカニズム;ER流体の物理的挙動;ER流体の評価・測定方法)
材料編(総論―ER流体の種類と特徴;含水系粒子分散型ER流体の開発例;非含水系粒子分散型ER流体の開発例;均一系ER流体の開発例;EMR流体とその特徴)
応用編(総論―ER流体の応用;応用研究の具体例)

最近チェックした商品