出版社内容情報
子どもたちに語り伝えよう! つなみのきおく 2011年3月11日、東日本大震災でつなみにあった南三陸の親子のものがたり子どもたちに語り伝えよう! つなみのきおく 2011年3月11日、東日本大震災でつなみにあった南三陸の親子のものがたり。
作者は、南三陸の上山八幡宮の禰宜。両親と夫、息子の5人家族。
昭和35年チリ地震のときに避難所にもなった高台の家にも、危機が迫る。
にげて! なにももたずに! もっともっと高いところに!
まゆみさんの判断が家族を救いました。
避難所での暮らし、喪失感、多くの犠牲者の中で生かされた意味、そんなあれこれがやさしいことばと絵で綴られています。
学校や家庭で、ひとりでも多くの方に読んで頂きたい。つなみのきおくを、伝えたいという一心から生まれたえほんです。
くどう まゆみ[クドウマユミ]
著・文・その他
内容説明
にげて、なにももたずに。もっともっと高いところに。子どもたちに語り伝えたいつなみの記憶。
著者等紹介
くどうまゆみ[クドウマユミ]
工藤真弓。昭和48年宮城県南三陸町に生まれる。平成3年宮城県立志津川高校卒業。平成6年淑徳短期大学社会福祉学部同学科卒業。平成10年神職、直階、資格取得。上山八幡宮ほか四社でご奉仕を始める。平成17年結婚。平成19年長男、由祐が生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まい
31
宮城県南三陸町に住む著者が東日本大震災の体験をもとに描いた絵本。 あの日からまもなく4年。ページをめくるたびに当時の事を思い出し胸が締めつけられました。 「大震災が来たら津波もくるよ。なにも持たずに逃げようね。てんでんこにもっともっと高いところに!」あとがきに書かれた著者の想い“いのちをかけた伝言”が多くの人の心に刻まれ、そして伝えられていくことを願います。2015/03/04
ゆるまる子
17
甚大な被害のあった東日本大震災をリアルに感じられる。作中の息子くんが、地震の瞬間はおばぁちゃんと一緒にいた。お母さんは息子くんが心配で急いで家に帰るとおばぁちゃんがしっかり抱っこしていた。私もあの日、保育園に預けていた息子を迎えに行くのに必死で自転車をこいでいたのを思い出した。怖くなかったかな、大丈夫かなと必死だった。この絵本を読んでもらい津波の事を知ってもらいたい。(2023-206)2023/11/11
いっちゃん
14
津波の日の状況が、子供にもわかりやすく書かれている。助かった人のお話だから、そこまで悲惨な感じではかかれていないけど、事実が知れる良い本だった。2015/11/10
ふじ
11
被災した女性作の絵本。絵本作家さんではないからこそ、リアルというか、生々しい。『どこまで津波が来るか』がみんな分かってれば、きっとあんなことにはならなかったんだろうな、という想いが伝わる。作者息子くんの『僕にはこわれたふるさとがあるんだよ』という言葉が私は辛いなぁ、と思ったけれど、作者にとっては『ふるさと』として心に残っているのが嬉しいと。あの日その場にいないとわからない気持ち、きっと沢山あるんだろうな。2016/03/23
みとん
5
東日本大震災の時の生の声。息子さんがほっぺにキスをするとこで、危うく涙がこぼれそうになりました。私の市の小中高校などに寄贈してくださったようで、工藤さんのサインと、お手紙などがついていました。図書室の一番目立つところへ一式を貼り出して、全校生徒とご家族に読んでもらいたいと思います。震災から2年経ち、記憶が薄れてきた今、家族で読み、お話をしてもらいたいですね。2013/04/02