- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
警視庁警部から一転、強盗殺人囚として裁かれる立場に身を置いた著者が、未決死刑囚の“仙人”との文通、東京拘置所の生活、死刑判決の状況など、死刑される側の眼で監獄社会の日常をリアルに描く。現在の死刑制度を内側から考える本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rumi Mamiya
0
死刑の存廃について、常に中立な立場にいたいと思っているが、正直なところ、やや死刑存置に傾いている。「死刑は君臨せど実施せず」といった立場である。だからこそ死刑反対派や死刑肯定派の‘合理的な’意見には真摯に耳を傾けたいし、傾けてきた。ところが、本書を読んだところなぜか違和感を覚えた。この悶々とした感情はなんであろうか。自分は実のところ「厳罰派」なのではなかろうか…という気持ちさえ生じたのである。作者は2件の強殺で死刑判決をうけた元囚人である。彼の手記のような本書から後悔の念は感じられたが反省や贖罪の気持ちは2013/02/10