内容説明
遠州高塚で両親を相次いで亡くした幼い四姉妹が、父母の菩提を弔うために、祖父にすすめられて法華経の仮名写経をなしとげる。のちに彼女らの祖父より直接にその功徳善行を聞いた白隠禅師は、あの世からの種々の蘇生話をひいて三世の因縁を説き、また、追修のために法華経の書写をすすめ、利他行の実践こそ善事であることを語る。その大善行の例とし、四人の娘たちの孝行物語を、ひろく世間にひろめるために上梓したもの。
目次
八重葎巻之1 つけたり、遠州高塚の四人姉妹の孝行物語(因果の理と来世を信じぬ断見邪道;蘇生して地獄を語った者の話;秦の荘襄王と白起;周の武帝の話;源義家の蘇生譚 ほか)
八重葎巻之1 附たり高塚四娘孝記