内容説明
大正末、改造社が企画した『現代日本文学全集』の刊行は他の出版社をも巻き込んで未曾有の“円本”ブームを招来させた。改造社は、大量の新聞広告・宣伝や作家の講演と映画を組み合わせての宣伝旅行、そして予約販売という手法によって多くの読者を獲得したのである。時代を席巻した改造社と“円本”の実相を探る。
目次
昭和改元前後における『改造』の変容―円本ブームをもたらしたもの
改造社の文学事業
拡散する「円本」状況
「探偵小説」の現在との接続―円本時代における「文学全集」概念の変容
改造社「『現代日本文学全集』講演映画大会」という戦略
文芸映画の時代と雑誌『改造』
『改造』掲載作品に対する『文芸時代』の合評会―新感覚派が文壇に求めたもの
“懸賞作家”にとっての『改造』―『改造』懸賞創作第四回当選者・田郷虎雄を中心に
『女性改造』という媒体―芥川龍之介「白」発表の周辺
資料編
著者等紹介
庄司達也[ショウジタツヤ]
1961年生。東京成徳大学人文学部教授
中沢弥[ナカザワワタル]
1959年生。多摩大学グローバルスタディーズ学部准教授
山岸郁子[ヤマギシイクコ]
1966年生。日本大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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