内容説明
静かに流れる時の中で石仏と心ゆくまで対話し、祈りを込めた写真集。
目次
豊年と万作祈る田のほとけ水面清しく早苗風渡る
幾年を過ぎしか里の道祖神村に通ずる道を守りて
諸々の神佛おわす霊浄山姉妹道祖神楚々としてたてり
赤きリンゴ白猫たわむれし六地蔵鬼無里の秋はたけたり
阿の仁王吽の仁王や凛然と村の鎮守の朽たるあとに
涌き水に立てる宇賀神いのりつつ今日の命の水を頂く
花冠をいただく観音いとおしや憂顔て見えるは吾が心なるか
青葉風うけて当尾の里菩薩たち吾がシャッターにホホ笑みて立つ
閑かなる野辺の一燭安らげり先祖供養のともしびなるか
里山や雑木林の小路ゆく野仏たたずみ深く寂なり〔ほか〕
著者等紹介
近藤篤司[コンドウトクジ]
1918年(大正7年)東京・深川生まれ。中央商業学校(現:中央学院大)卒業。戦前まで家業の玩具店を営み、終戦を迎える。戦後、台東区蔵前の増田屋コーポレーション入社、30年勤務の後、「プラモデル鉄道模型・ロコモコ」を経営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 王は愛する 〈中〉