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ソフトウェアの20世紀―ヒトとコンピュータの対話の歴史

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  • サイズ B5判/ページ数 319p/高さ 25cm
  • 商品コード 9784881359488
  • NDC分類 007.63
  • Cコード C3055

出版社内容情報

20世紀のちょうど半ばあたりに登場したコンピュータは、この半世紀の間に私たちの生活に深く浸透し、生活様式から意識のあり方まであらゆる部分に影響を与える存在となりました。この50年間、人はコンピュータとどうつきあってきたのでしょうか。"コンピュータに人間の意志を伝えるための言葉"プログラミング言語の進歩の過程を中心に、その時代のコンピュータ技術、世相、風俗、政治情勢なども解説した史上初のプログラミング史で、20世紀をソフトウェアとともに振り返えってみませんか。弊社サイト内に特設の「Web版 ソフトウェアの20世紀」もぜひご活用ください。

【目次】

序章 コンピューター以前 ”計算機械”の夢

原始時代~20世紀初頭

技術 計算機以前
数を数える手段
計算機具の登場
洋の東西と計算機具
技術 機械式計算機の時代
計算機械の誕生
バベッジと2種類の計算機械
階差機関のメカニズム
人物 計算機械を作った人たち


 

第1章 コンピューター黎明期 電気計算機から電子計算へ

20世紀初頭~1949年

技術 電気計算機から電子計算機へ
電子式計算機の誕生
電子計算機の誕生
時代 二度の世界大戦の終結
日本は焼跡・闇市の時代
ラリーと手回し式計算機
電卓とタイガー計算機と算盤
人物 人類史上初のコンピュータとプログラマ
本当に最初のコンピュータを作ったのは誰か?
人類最初のプログラマ


 

第2章 ソフトウェア黎明期 機械を操る言葉の誕生

1950年代(1) 1950年~1954年

技術 プログラム内蔵式の誕生
プログラム内蔵式の誕生
EDVACとEDSAC
マサチューセッツのつむじ風
時代 戦後の復興
日本の経済復興
言語 プログラミング言語の誕生
言語の誕生
プログラム内蔵式とプログラミング
初期入力の誕生
人物 フォン・ノイマン
天才学者 フォン・ノイマン
天才はやはり変人である


 

第3章 半導体時代 機械の言葉から人間の言葉へ

1950年代(2) 1955年~1959年

技術 開発環境とアセンブラの誕生
プログラミング言語の誕生
時代 日本のコンピュータ開発事始
敗戦から始まった日本のコンピュータ
怪獣映画とコンピュータ
言語 高級言語の誕生 FORTRANとAPL
FORTRAN~元祖にして現役の高級言語
APL~記号で機械と対話する
FORTRANとAPLのたどった運命
OSの誕生


 

第4章 FORTRANを超えて 人間の言葉に近づいたプログラミング

1960年代(1) 1960年~1963年

技術 民間に広まるコンピュータ
トランジスタの登場とユーザ層の拡大
FORTRANの次にくるもの
時代 冷戦と宇宙中継
東西対立の時代
キューバ危機
言語 事務言語、論理記述、人工知能 COBOL、ALGOL、Lisp
COBOL~事務用言語の雄
ALGOL~構造化言語の始祖
Lips~人工知能言語
高級言語の原点が生まれた1960年代
人物 COBOLを生んだ女性
ホッパー女史


 

第5章 FORTRAN、COBOLからの決別 ヒトと機械をつなぐもの

1960年代(2) 1964年~1966年

技術 普及するコンピュータ
小型・高性能・低価格の時代
2つの問題
時代 ヒッピー文化と高度成長
反戦運動とヒッピー
東京オリンピック
言語 入門用語と汎用言語の誕生 BASIC、PL/I
BASIC~寛容な入門言語
PL/I~大規模な汎用言語
2つの言語の相違点と共通点
人物 アインシュタインとBASIC
ケメニーとコンピュータ
アインシュタインとの出会い


 

第6章 言語の新たな潮流 計算手順から思考の記述へ

1960年代(3) 1967年~1969年

技術 ソフトウェアの時代へ
日増しに成長するハードウェア
ソフトウェア工学の誕生
時代 宇宙開発の時代
米ソ宇宙開発戦争
大阪万博と高度成長
言語 コンピュータに思考を ALGOL68、Simula、Snobol
ALGOL68~C言語のルーツ
Simula~オブジェクト指向の原点
Snobol~言語を理解する言語
人物 人工知能の父、チューリング
人工知能の父~チューリングの生涯


 

第7章 未来を夢見た時代 考えるコンピュータの模索

1970年代(1) 1970年~1973年

技術 小さくなるハード、変化するプログラミング手法
個人に近付くコンピュータ
ハードウェアの進歩とソフトウェア技術の変化
時代 万博とオイルショックの明暗
言語 教育言語と人工知能言語 Pascal、Prolog
Pascal~ALGOLを受け継ぐ構造化言語
Prolog~エキスパートシステムの元祖
人物 意識を持ったコンピュータ・HAL9000
宇宙を旅するコンピュータ・HAL


 

第8章 ワークステーションとオブジェクト指向 個人に近づくコンピュータ

1970年代(2) 1974年~1976年

技術 ワークステーションと統合環境の誕生
個人用コンピュータの誕生
時代 傷跡の癒えた時代
言語 オブジェクト指向言語百花繚乱
   Smalltalk、LOGO、Flavors、Clu
Smalltalk~オブジェクト指向と統合環境
LOGO~児童教育言語
その他のオブジェクト指向言語
人物 アラン・ケイと2人のスティーブ
「理想のマシン」の生い立ち
Altoから生まれたMacintosh


 

第9章 パソコン誕生前夜 共有の装置から個人の道具へ

1970年代(3) 1977年~1979年

技術 個人に近付くコンピュータ
時代 新たな価値観の誕生
米国の若者文化
日本の若者文化
言語 汎用構造化言語の誕生 C、Modula2
C言語
Modula
原点はALGOL60


 

第10章 パーソナルコンピュータの誕生とプログラミング

1970年代

技術 マイコンキットからパソコンへ
マイコンキットの登場
Altairから始まった
マイコンキットからパソコンへ
日本のコンピュータ事情
言語 マイコンとアセンブリ言語
マシン語とアセンブリ言語
ニモニックとアセンブリ言語
人物 ビル・ゲイツと2人のスティーブ
Appleとマイクロソフト
ビルとスティーブの目指したもの


 

第11章 解き放たれたコンピュータ パーソナルの時代

1980年代(1) 1980年~1984年

技術 パソコンOSと和製OS
パソコンの時代
TORNプロジェクト
時代 融和と安定への転換点
対立から併存・融和へ
科学技術の転換点
言語 厳格なオブジェクト指向と鷹揚なオブジェクト指向
   Ada、C++
Ada~厳密な軍用言語
C++~クラスを持ったC言語
人物 エイダ・オーギュスタ・ラブレイスの生涯
バイロンの娘・エイダ
詩人の感性と数学の素養


 

第12章 2つのオブジェクト指向言語 新たな時代の予兆

1980年代(2) 1985年~1989年

技術 日本のパソコン事情
8ビットパソコンとBASIC
16ビットパソコンとMS-DOS
時代 対立構造の終焉
冷戦の終結
日本の情勢
言語 CとSmalltalkから生まれたオブジェクト指向言語
   Objective-C
Cから生まれた2つの言語~C++とObjective-C
Objective-C~オブジェクト指向トランスレータ
Objective-CとC++
人物 「パソコン」という言葉と「マイコン刑事」
パソコン? マイコン??
テレビドラマとマイコン


 

第13章 ビジュアル・プログラミングとインターネット 世紀末の新しい波

1990年代 1990年~1999年

技術 インターネットとRADツール
RADツールとビジュアルプログラミング環境
インターネットの開放
最後の10年に見つけたもの
時代 世紀末の10年
環境破壊からオカルトブームまで
日本的世紀末
言語 新時代の開発環境 Visual Basic、Delphi、Java
Visual Basic~Windowsに載ったBASIC
Delphi~PascalベースのRADツール
Java~WWW時代の言語


 

第14章 機械との対話はどこへ行くのか?

2000年~そして未来へ

プログラミング言語のこれから
インターネットとプログラミング
OSはどこへ行くのか?
プログラミングの将来


 



プログラミング言語の系統図
プログラミング関連用語簡易解説
参考文献
索引
年表

内容説明

人類がコンピュータという機械に出会って、50年以上の歳月が過ぎた。20世紀のちょうど半ばあたりに登場したコンピュータは、この半世紀の間に私たちの生活に深く浸透し、生活様式から意識のあり方まであらゆる部分に影響を与える存在となった。このあたりで、コンピュータと人間との関わりの歴史を振り返ってみるのも、また意義のあることだと思う。本書はそのような意図で作られた。コンピュータの歴史をまとめた書籍はあまたあるが、多くはハードウェアの発達史が中心となっている。プログラミング手段の技術的な解説書もまた数多く存在する。しかし本書は、技術史でもなければ技術解説書でもない。“プログラミング”という行為を通して“人がどのようにして機械と関わってきたか”を眺める。言い換えると“コンピュータに意志を伝えるための言葉”―プログラミング言語の発達と変遷の過程を記した本である。

目次

コンピュータ以前―“計算機械”の夢‐原始時代~20世紀初頭
コンピュータ黎明期―電気計算から電子計算へ‐20世紀初頭~1949年
ソフトウェア黎明期―機械を操る言葉の誕生‐1950年~1954年
半導体時代―機械の言葉から人間の言葉へ‐1955年~1959年
FORTRANを超えて―人間の言葉に近付いたプログラミング‐1960年~1963年
FORTRAN、COBOLからの決別―ヒトと機械をつなぐもの‐1964年~1966年
言語の新たな潮流―計算手順から思考の記述へ‐1967年~1969年
未来を夢見た時代―考えるコンピュータの模索‐1970年~1973年
ワークステーションとオブジェクト指向―個人に近付くコンピュータ‐1974年~1976年
パソコン誕生前夜―共有の装置から個人の道具へ‐1977年~1979年〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すし

0
テクノロジーの進化の系譜の大まかな概要が掴めた。人々の、人間のような知能を有する「人工知能」の実現への夢だったり、個人がパソコンを1台持つという夢などを持ち、機械から電子へ、半導体技術の進歩がそれらを後押ししたことがわかる。今は、人工知能の第三のブームの真っ只中で、量子コンピューターの実現へとも向かっている。2016/09/21

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