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内容説明
フランスのブーローニュ地方に両親を交通事故でなくした兄と妹がお祖父さんといっしょに住んでいました。古い16世紀いらいの家の静けさと自分のひっそりした幸せをこよなく愛していたお祖父さんでしたが、ある日、ほんとに突然、ノルウェーの女の子を一年間うちで預かるといいました。いったい、なにを考えついたのでしょう。とうとう秋も深まったある日、そのノルウェーの女の子、イングビルがやって来ました。妹のファニーは、最初、自分たち三人の平和が乱されるとおそれていましたが、波乱はどうやらこの三人とでなく、この三人としばらくまえから家族同様に親しくしてきた、ヤンとイングビルのあいだでかもし出されます。本書は、第2次世界大戦が終わってようやく10年たったばかりのヨーロッパの一見平和に見える生活を、戦争がいかに脅かしつづけるかを切々と描いています。