内容説明
20世紀英国を代表する才人が、最晩年に執筆・上演し“自身最上の舞台”と絶賛した作品「スイートルーム組曲」。高級ホテルのスイートルームで、熟年の夫婦・愛人・給仕たちが織りなす、笑いあり、涙もあり、至言・名言が飛び交う、極上の人間ドラマ。
著者等紹介
カワード,ノエル[カワード,ノエル] [Coward,No¨el]
1899‐1973。イギリスの劇作家・演出家。自ら演じ、映画監督から、作詞、作曲、歌唱までこなす才人。ラスベガスやロンドンのキャバレーのエンタティナーもこなした。主な映画出演は「八十日間世界一周」「ハバナの男」「ミニミニ大作戦」など
福田逸[フクダハヤル]
1948年神奈川県生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻修士課程修了。明治大学名誉教授、翻訳家、演出家。舞台演出は、新作歌舞伎、シェイクスピアからノエル・カワードの現代劇まで幅広く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nightowl
2
各編全てスイスのホテルが舞台。元妻が老作家に過去の手紙についてある願いを頼みに来る「黄昏の歌」、夫の死を前にして内縁(←文中からの推測)の妻が本妻を呼び出して来た「夕闇」、パーティーを控えヒステリー気味の妻と彼女にやや疲れ気味の夫。解説によると英国人が米国人を誇張した喜劇「モードよ、庭に来ておくれ」を収録。俗っぽい題材でも品があるのは英国ならでは?特に死を見詰めながら生への考えを述べる「夕闇」が傑作。社会派な演劇が流行った時期に埋もれてしまったらしい。小洒落れていて深い物語を堪能。2020/11/07
-
- 和書
- 社会主義圏盛衰原因論