内容説明
H・D・ソローによって24年間のあいだ書かれた200万語からなる日記は、なぜ文学作品と呼べるのか。研究者の間で「森の生活」以上の重要作とされ、作者自身が選んだ「日記」という文章表現の全貌を邦訳刊行。
目次
一月
二月
三月
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
著者等紹介
ソロー,ヘンリー[ソロー,ヘンリー] [Thoreau,Henry David]
作家、思想家、博物学者。1817年米国マサチューセッツ州コンコード市に生まれる。ハーバード大学卒業後、家業の鉛筆製造業、教師、測量の仕事などに従事したが生涯を通じて定職にはつかなかった。ウォールデン池畔の森の中に丸太小屋を建て、2年2か月の間、自給自足の生活を送る。その記録をまとめた『ウォールデン 森の生活』(1854年)が代表作となった。1862年、結核により死去(44歳)。コンコードのスリーピー・ホロー墓地に埋葬されている
山口晃[ヤマグチアキラ]
1945年埼玉県本庄市に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
48
日記の一部より「私の人生に散漫な瞬間がないように生きられるなら!」「ああ、私は自然な敬虔さをいだいて、歩き、座り、眠りたい!」ソローの日記には自然に生きることの生命の感謝に溢れている。そして自然の秩序を目にしようとする心眼。自分自身もそうでありたいと願うことしかできないと深く想う。2022/11/19
Copper Kettle
4
SNSで海外の人が最も重要な作家・思想家の1人として、ときどき名前をあげるのを見て、恥ずかしながら全然知らないなあ(生涯2冊の本しか出版していないということもあるのでしょうが)と思い、以降ずっと気にしていたところ、最寄りの書店で本作を発見、夏休みの課題図書として挑戦しました。初っ端の1月2日の日記が紡績工場?見学の内容で読むのがいきなりしんどかったな。1851年という年は南北戦争のおよそ10年ぐらい前の時代。確かに私も月明かりの中、散歩したくはなるね、もっともどうしたって舗装された道になっちゃうんだけど。2021/08/22