内容説明
今日では忘却の彼方に消えかけている、北イタリアの小村マレンゴでの対オーストリア軍への僥倖ともいうべき勝利こそ、ナポレオンを一躍英雄に押し上げ、その後の輝かしい王道を切り開いた。ただし、この戦勝は、有能な将軍ドゼの悲劇的な犠牲があってこそ可能だった。この知られざる裏面史を豊富な資料から、著者によって初めて明らかにされた。貴重なナポレオン秘史である。
目次
第1章 戦闘への傍記
第2章 予備軍
第3章 ジェノヴァの明け渡し
第4章 メラス
第5章 ドゼの行軍
第6章 フォンタノーネ川
第7章 間奏曲
第8章 そしてドゼは言った
第9章 予備軍、到着す
第10章 マルモンの大砲
第11章 “聖なるブドウ畑”
第12章 ケレルマン
第13章 エピローグ
第14章 二つの軍隊にはさまれた都市
第15章 コメント
第16章 武器
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
May
4
1997年、出張の折り、八重洲丸善にて、何かおもしろい本でもないかとぶらぶらしていた際に見つけ、こんな本は当地では手に入らん(当時はインターネットなんてなかったんですよねぇ。)と、勇んでレジに向かうと、5250円ですとの声。一瞬唖然としてしまいました。お金持っていて良かったよ、ほんとに。当時の時代背景から始めて、戦闘の経過を詳細に記述している。2017年現在であっても、このような著作が日本語訳されているのは非常に珍しいと思います。ナポレオニックファンは絶対に読まなくてはならない、と断言します。1997/01/01