内容説明
句集『蝶日』『花石』『白体』など現代俳句の感受性の極北を歩く孤高の俳人が、人間存在の全き回復を求めて時代の暗夜に宛てた初のエッセイ集。ひと、風景、「もの」との一期一会。「生」の光芒と翳りを透明な言葉に映し己が内景を開示する。存在と非存在のあわいを往還し、辛い夢の形而上学を紡ぎだす。
目次
銀杏
冬の虹
亀鳴くの記
紫陽花
四季好日
お出まし
木の花の匂う頃
魂の木
風景
晩夏〔ほか〕
著者等紹介
柿本多映[カキモトタエ]
1928年滋賀県生まれ。青春時代短歌に関わる。現在「草苑」「白燕」「犀」同人。句集『夢谷』『蝶日』『花石』『白体』他共著。現代俳句協会、日本ペンクラブ会員。日本現代詩歌文学館評議員。滋賀県出版文化賞・第2回銀河系大賞・第35回現代俳句協会賞など受賞
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