内容説明
今度のブコウスキーは恒例の酒、女、ギャンブルにくわえてユーモア、ナンセンス度が高い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーぼー
46
このなんとも厨二病丸出しタイトルに惹かれぬ訳にはいかない。でも偽悪的かつ賢明な大人のダンディズムが無ければ、こんな深みのある詩の数々は書けないだろう。あらゆる快楽、そして絶望体験を通して切実な人生観を作品に浸透させる腕前は、読者に媚びないが唸らずにはいられない。単純にウ○コが黄金に輝くような、ウィスキーがガソリンに変わるような刺激で感じるのも自由。ロクデナシにはロクデナシの領域があるが踏み込むのも寂しく、哀しく、また楽し。ようは突き放されてもオレ様の世界を観賞することが大事、とブコウさんは言いたげだ。2016/11/23
ロビン
19
相変わらず卑語や俗語がシャンパンの栓のように飛び交い、時々ベートーヴェンやサマセット・モームがウィスキー瓶とかホットドッグとかシェービング・クリームのような単語に混じってあらわれ、ブコウスキーの生活臭がプンプン立ち昇ってくる。アメリカ的なマチスモが時々引っ掛かりはするが「画鋲の先のように曲がったそれぞれの夕べ」「空の豚」「運命はポットの把手のようだ」「きょうは空気にバターの味がある 七月だ」のようなハッとする表現がある。兵役逃れの疑いでFBI捜査官に逮捕され、WWⅡ中に1か月刑務所で過ごした時の詩もある。2022/08/15
ちゃありぃ
8
かっこいいな、ブコウスキー。2014/08/17
王天上
3
ナンセンスなものやショートショート仕立てのものが、特に面白かった。もっと翻訳してほしいが、難しかろう。何度も読み返してイメージを膨らませるしかないか。このくらいの英語だったら、原書でも理解できるかな?2013/04/11
ミムロ犬
2
詩の形式でもやはり自分を裸一貫で投げ出してくるブコウスキー。この親父ぜったい酔っぱらってるぞと思うようなときの文でさえ感じ入るものがあるのは、ブコウスキー流エレジーの為せる業。「酒・女・ギャンブル」はブコウスキーにとってはファッションなんかではなくて、むしろ「酒・女・ギャンブル・ブコウスキー」と並列させるのが良い気がして、言ってしまえばそのサラダボウルのようなものなんだ。2017/12/03