内容説明
広島・長崎被爆者の診療、第五福竜丸事件では放射能の測定、そして原発等で働く人々の健康管理と、“放射線障害・管理”ひとすじに歩んできた著者が、医者の立場で、いわば原発の裏舞台を見据えて提起・洞察する諸問題は、原子力・放射線の安全を再考する上で貴重な示唆となろう。
目次
諸言にかえて―一灯を提げて歩み始めた頃
原子力安全への医者の出番はあるのか?
恐がらせるのは容易である。しかし、その後始末は
健康診断は役に立つのか?
「馬鹿の一つ覚え」という暴言
労働問題は今でこそ関心の的であるが
ボツになった広報原稿
「労災」を知らない「労災隠し」論議
健康管理業務は看護婦を軸として
原子力発電の発足時点で熱い論議の対象となった精神衛生管理
はじめに「人」ありき
健康診断は「やりさえすればよい」というものではない
遺伝相談への対応は芸術である
チェルノブイリ事故―関心の枠外におかれた医学陣の国際的活動
コンピュータでは分からないヒューマン・ファクアター
医者の本来の相手は「個人」である

              
              
              

