内容説明
朝鮮、台湾、沖縄、ブラジル―日本語が足跡を刻んだ「外地」で生きた人々ひとりひとりの感情と記憶を、文学を通して喚起し、再現する試み。
目次
対談 「旅する日本語」の射程と可能性(中川成美×西成彦)
日本と朝鮮(帝国日本の監視・識別文化―「不逞鮮人」恐怖症;植民地体験と翻訳の政治学―『朝鮮詩集』に収録された鄭芝溶の作品を中心に;植民者二世と朝鮮―森崎和江の詩におけるダイアローグ、そして共振について)
日本と台湾、そして沖縄(植民地台湾の内地人による石川啄木受容;一九三〇年代におけるアイルランド文学の越境と台湾新文学;“聞き受け”つつも“再生”できない声―目取真俊「マーの見た空」論)
ボーダーレスの時代(在日台湾人作家温又柔『空港時光』研究―「内なる外地」と自他表象の連動;戦争と「同志」叙事―大島渚『戦場のメリークリスマス』から明毓屏『再見、東京』へ;コリアン・アメリカン文学と日本語の場所)
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