内容説明
宇宙に包まれ、宇宙を包み込む人間。さまざまな分野の学知が、それぞれ独自の音色で織りなすシンフォニーは、個別的・学際的研究を通して人間を取り巻く世界=環境について、新たな視点を拓き示す。
目次
人文学は自然科学の「進歩」に貢献できるのか
第1部 コスモロジーの始まり(ギリシア神話の描く「世界」;古代ギリシアとコスモロジー―プラトンによるコスモス(秩序)の構築
宇宙全体のかたちと“左手と右手の区別”
言葉が開く感受の次元―言語起源論から初期フロイトまで)
第2部 時空の表象/表象の空間化―メキシコで考える(数理的表象世界―数学は言語か?;対人主義の表象としての空間概念―植民地時代マヤ先住民の地図から見えるもの;メソアメリカの宇宙観―メソアメリカのフィールド調査から)
第3部 コスモスをめぐる語りの展開(インド思想における宇宙―宇宙(マクロコスモス)と自己(ミクロコスモス)
コスモロジー的環境論の可能性―非平衡システムとしての人間・社会・自然
人間は宇宙をどう認識してきたか)