内容説明
末期癌にかかった医者たちが、自ら選択した最後の道をもう一度たどる感動の記。著者自身の道標…。
目次
プロローグ 最先端医療へのある疑問
第1章 癌にかかった医者の選択(最期まで闘うか;自然死を受け入れるか;癌と共存し諦観を得るとき;残りのいのちは自分で決める)
第2章 読者からの十二通の手紙
第3章 サイコオンコロジーということ(癌の告知をはじめてしたとき;インフォームド・コンセント;サイコオンコロジー)
第4章 私の診療ノートより
エピローグ 看取り本質
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akane
1
抗癌剤で短い余生を台無しにしたくないという思いは、副作用の害に詳しい医師ならではの選択だろう、本書に登場する彼らの何名かは、癌と共生し、次第に衰弱し、自然死に近い形で永眠となった。死を受け入れる気持ちのありようが、生活の質 (QOL) を左右するのだと素直に信じられた。第4章では、大雪の深夜、著者が急患のため、病院めざして走った思い出に触れていて、 「凍るような寒さと、胸に燃えつづけた緊迫感がたまらなくなつかしい」 と綴られていた。言葉のすがすがしい響き、著者の誠実さに心打つ一文として強く印象に残った。2015/06/07
みき
0
今のうちに、自分がどう生きたいか、死にたいかを考えておきたいと思いました。そして、本人の希望に沿った治療を提供できる(治療しないという治療も含めて)医者や病院が増えてほしいと思います。2013/05/06