内容説明
「いじめ」の問題は教育現場のみならず、社会の病理現象として深刻な局面をみせています。児童や生徒を抱えている先生方やご父兄の方とお話をすると、決まって返ってくる反応は、「いじめ」について、とにかく具体的な内容とその対応について知りたいということです。つまり、「いじめ」についてはいろいろな出版物が出ていますが、具体的にどうすればよいかを示唆してくれる本は少ないのです。本書はこのような背景から実際に子どもと接しておられる先生方や父母の皆さんのために役立つように意図しました。
目次
第1章 いじめとは何か
第2章 いじめの成立とタイプ分け
第3章 いじめの心理
第4章 学校での対応
第5章 家庭での対応
第6章 いじめの法的問題
第7章 相談機関といじめの予防
著者等紹介
猪股丈二[イノマタジョウジ]
慶応義塾大学医学部卒。同大学精神神経科教室入局。精神科医。現在、社会福祉法人湘南福祉センター診療所長。東海大学医学部精神科非常勤教授。神奈川県児童自立支援施設おおいそ学園精神科医。神奈川県中央児童相談所非常勤精神科医。横浜家庭裁判所小田原支部調停委員。文部省学習指導要領(保健体育)の改善に関する調査研究協力者。著書に、『自閉症への架橋』(医学書院、共著)、『小児診療のための心理的アプローチ』(中外医学社、共著)、『思春期と家庭』(誠信書房)、『心理療法入門』(金子書房、共著)、『学校精神保健ガイドブック』(誠信書房、編著)、『小児精神医学マニュアル』(篠原出版、共著)など
村尾泰弘[ムラオヤスヒロ]
横浜国立大学教育学部卒(心理学専攻)。横浜国立大学大学院修士課程修了。家庭裁判所調査官として非行や離婚など多くの家庭問題にかかわる。現在、立正大学社会福祉学部人間福祉学科専任講師。臨床心理士。専門領域は臨床心理学、犯罪心理学、家族心理学。著書に『この子にしてこの父あり―父親の復権―』(ヴォークト&シリッジ著・翻訳、ブレーン出版)、『父親―ユング心理学の視点から』(サミュエルズ編・共訳、紀伊国屋書店)など
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