内容説明
戦前・戦中は皇国思想にまみれ、戦後は共産党に入党、社会主義思想に翻弄されながら、ある時期、そこを離れ自らの研鑽を重ねていった「在野の哲学者」小山俊一。彼は「隠遁」し、他者を峻拒して、しかしなおコミュニケーションを求めて、少部数の通信を発行し続けた。吉本隆明をして「“法語のような非法語”を書く覚者のおもむき」、「「偉小な」純乎とした覚者と呼びたい」と言わしめた没後30年余を経た小山俊一の全通信を刊行。
目次
EX‐POST通信((創刊の弁)
“生存感覚”について(一) ほか)
オシャカ通信((隠遁の弁)
(おれたち天皇制人間)/“個の問題”―(一) ほか)
プソイド通信(嘘と暴力について;(武井健人の死について)
ニーチェについて―“永遠回帰”について ほか)
アイゲン通信(銘二つ/中也の「祈り」(羊の歌1)―/元坑夫とゴッホの言葉
パスカルと“信”現象について ほか)
Da通信(戦争の予感―/「パスカル・ザッヘ」/転々の記(続)
強迫テーマ/「からくり」と「わがこと」/付記(「徹底地獄」について) ほか)
-
- 洋書
- Perfection