感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひるお
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「一つの語句を、別の語句と、擬音語・擬態語を含む間投詞とに分解するという、ただそれだけの規則に則った詩型」である「超絶短詩」版百人一首。『言霊ほぐし』を読んで、現代になって新たな文学の表現方法が誕生したことに対する感慨と、超絶短詩の深い世界への興味を感じていたが、本書にはさらなる世界の広がりがあった。元の語句と分解された語句に繋がりを見出すことができ、両方の語句が互いに深め合うような作品が好き(根津龍平「雨 あ 芽」など)。中でも篠原先生の作品は、やはり深みと遊び、ふくよかさが格段に違うように感じた。2016/08/28
うぼん
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日本語の単語の読みをモーラ音節に割くと大体かな一文字になるが、そのかなの並び途中のどこかで区切ると元の単語の意味と関係のない別の意味の二つの単語に分かれる場合がある。その二つの単語の前方が偶然間投詞であって後方の単語が偶然その間投詞を辛うじて意味的に受けることができた場合、元の単語の意味世界から全く予期することのできない変な詩が生まれる。化学に例えると分解なので異化作用であるが、分解前後の各言葉に無理矢理関係性を見出せれば異化効果(文学的出鱈目)が味わえる。素養のある者だけが楽しめるお手軽で高尚な遊びだ。2016/03/01