天球儀文庫<br> 夜のプロキオン

天球儀文庫
夜のプロキオン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 1冊(頁/高さ 19X12cm
  • 商品コード 9784878936128
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

❁かな❁

166
天球儀文庫2作目。アビと宵里のクリスマスの物語*今作も素敵な世界観で夢中になって読みました♡澄んだ空気。乳白色の空、灰色の雲間から落ちる、やわらかな白い羽根。一夜にして街はフランネルに覆われる。ミルクグラスのような肌の少年との出会い。走り去ってゆくプロキオン号。美しくロマンチックで幻想的*蜂蜜フレエクをまぶしたドーナツ、スノーマン形のマシュマロ入りショコラなど可愛くて美味しそう♬雪の鍵盤で奏でる音色。真夜中の街に響く聖歌隊の歌声。長野さんの煌めく文章、鳩山さんの繊細な絵が素敵★とても愛おしくなる冬の物語♡2016/01/29

優希

82
凄く素敵な世界観が広がっていました。クリスマスという輝く世界が閉じ込められた小さな物語が今回のお話。星降る夜のプロキオンがとても幻想的で、ロマンチックな雰囲気が漂っているのを感じます。冬を彩る小道具がまたきらめきとときめきに満ちているのが綺麗でした。聖歌隊の歌が天使たちの中に向かうアビと宵里の姿に重なっていくのが印象的です。2016/01/27

かりさ

75
モヘアの毛糸玉を思わせる小さなかたまりの灰色の雲が時計塔にぽつんと漂っている。その雲はやがて雪雲となり、やわらかな白い羽根を落とす。アビと宵里の学校も冬期休暇に入り、降誕祭を宵里の伯父の家で過ごそうとふたりは中央駅で特急列車を待つ。特急プロキオンを。冬の情景、行き交う人々で賑わう駅の中、美味しそうなコォヒイとピーナツ&ショコドーナツ…発車間際にふたりが出会った小さな少年とのひととき。硝子のように繊細できらめく言葉の欠片たち。ラストの美しさにため息が出ます。2016/01/09

mii22.

64
天球儀文庫②雪雲を連れてくる小さな毛糸玉のような灰色雲《天使の枕》が時計塔の上空にやって来た。街を離れて降誕祭を過ごす人たちで混雑する中央ステエション。クリスマス休暇を湖水地方にある宵里の伯父の家に向かうため中央駅で列車を待つアビと宵里が出会った「チビ」は..。読みはじめてすぐ映画「ヒューゴの不思議な発明」の映像が浮かんだ。にぎわう駅構内に時計塔。何かが起こりそうな予感のする場所。深夜《天使の枕》から羽根が落ちてきた。静に響きわたる鐘の音と聖歌隊の清澄なソプラノ。なんて荘厳なクリスマスの夜だろう。 2020/06/22

ちはや@灯れ松明の火

49
夜天をたゞよう灰色の雲は天使の枕、水鳥の羽根よりも軽やかに零れ落ちる雪が、街を白く蔽っていく。冬期休暇のプラットフォーム、ドーナツの中にしのんだ陶製の人形、コートの裾を掴む小さな手。列車に乗りそこねたふたりと、毛糸の黒うさぎを抱きしめたひとり、熱いショコラにはスノーマンのマシュマロを。降りしきる雪の中、イルミネエションで彩られた仕掛け時計の鐘が鳴る。雪に描いた鍵盤に踊る指先、真夜中の街に響く聖歌、舞い降りた六花の結晶が水滴へ変わるまでの夢のひとひら。雲の切れ間から煌くプロキオンが、悪戯っぽく笑いかけた。 2012/12/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/440646
  • ご注意事項

最近チェックした商品