ニューヨーク’69

ニューヨーク’69

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  • サイズ B6判/ページ数 171p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784878933219
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ベトナム反戦、ドラッグ、サブカルチュア。狂乱の60年代アメリカを震撼させたハプニングの女王が謡う追想のラプソディー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

92
個性的な芸術家草間弥生の自らの体験が反映された小説。ベトナム反戦に沸く60年代のニューヨークの雰囲気が活写されている。一番感心したのは、戦争をしなければ国が成り立たないアメリカの病根を、60年代にすでに見抜いていたこと。草間弥生の分身と言える主人公のメイは、米国の病んだ面に戦いを挑むかのように創作活動を続ける。メイのパートナーで、ジャンキーのシルが一番印象に残る登場人物だった。ジャンキーながら冴えた知性を持ち、意外な優しさを見せるシルが非業の死を遂げる場面は悲しい。2014/10/26

びーとぅん

9
1969年当時にあったことを小説にしたのかな、実話をもとにしているのか、実際にある作品の制作についても書かれていた。前に読んだ『クリストファー男娼窟』よりかなり読みやすかった。日本人として、ベトナム戦争のさなかアメリカで活動する芸術家の苦悩、すべての作品が政治的なものだと捉えられてしまう矛盾。確かにルーツの全く違う日本人とアメリカ人では、同じ人間だとは言っても、説明しても理解しあえない部分があるのは当然で、そのギャップに苦しんでいたメイの姿には共感を持った。麻薬や幻覚に関する描写は勉強になる。2015/03/29

nekonon

0
幻視の中に溺れて行きつつも、作家としての目だけはぱっちり醒めている、というのはどんな感覚なんだろう。眼前の白い無数の星が茜色とブルーのオーロラに変わっていく様子なんて、おそろしくも少しだけ、のぞいてみたい気にさせられる。 ラストの非常階段のシーンも好き。空中で飛翔するものと落下していくものの一瞬の交差が、フラッシュのように頭に焼きついた。2012/04/23

nobico

0
図書館2012/02/17

ジョン・ワン次郎

0
69年。自分が生まれる十五年以上前ですが、きっとあらゆるメッセージが、濃密に過激に飛び交った時代なんでしょう。そんなことを考えながらよみました。2009/11/09

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