内容説明
小東京から大東京へ都市空間に忍び込ませた恐怖・耽美・冒険。乱歩とめぐる迷宮遊歩。「怖くて楽しい」東京200ケ所。
目次
1 乱歩転々(プロローグ―市電39番線;迷路と変装―浅草;天女と姦通―上野・千住・千駄木;土蔵と水底―隅田川;死蝋とロボット―銀座)
2 怪人二十面相の原像(フィガロと口笛―麻布・麹町・渋谷;仮面と恋愛―戸山ヶ原・代々木の森;古城とカーキ色―荻窪・世田谷;エピローグ―乱歩の大東京)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Genei-John
1
乱歩本というより、乱歩便乗の『都市論』の本だった。2013/01/13
さえきかずひこ
1
註がいささか気ままに過ぎる。作品社といえば自費出版でも知られるが、この作品も装丁やレイアウトが素人くさく、自費出版作品のような気がする。文章もさして上手くはないが、東京の町マニア振りには脱帽した。明智、小林少年、文代夫人、二十面相の人間関係を深読みしているところは面白かったが、やや謎本/同人誌めいたノリではある。2009/06/16
いちはじめ
0
江戸川乱歩の作品世界に焦点を当て、そこに使われた東京の実在の場所の歴史的背景や作品との関連を探るという発想は素晴らしいのだけど……。2002/08/31