内容説明
記録的豪雨の中、同級生の家でもある病院に避難した滝沢昴が遭遇した怪異とは!?天満橋理花『水妖の街』。愛犬を亡くした大山静夫に奇妙な占い師が告げたのは、犬は何者かから静夫を守って死んだという言葉だった…松本英太郎『ガラスの卵』。中世アラビアの皇子が禁書庫で見つけた本に従って作らせた天球儀にまつわる禍々しい物語…新熊昇『ウマル皇子の天球儀』などを収録。クトゥルーをはじめとする旧支配者の邪神、その眷属との対決をテーマに、様々な時代と場所を舞台に時間と空間を超えて展開される全編書き下ろしクトゥルーアンソロジー!
感想・レビュー
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sin
56
理花・対抗の本命だと思っていた医師がアッシー否フナッシーは意外と云えば意外だが、彼女がいきなり…は如何なものか?典彦・テンプレートな設定に安直な展開、事件後の蛇足でしかない幼馴染みネタも頂けない。英太郎・民族学者と云う設定は便利だが筋の運びがご都合主義に感じる。優人・再登場…前作より出番の少ないポン吉、軽薄キャラの若い真美子、作者の真意は不明だがそういえば自分達の口にするものも本当は何だか解っていないことに気付く。幸幸・自らの心の悪感情を封印するは偽善かはたまた博愛か?昇・成り行きまかせで意外性に乏しい。2020/08/28
山田
8
読んだ感想…何だコレ?って感じ。 クトゥルフ神話は若い頃から思い出したように何度も読み返している。クトゥルフ神話をモチーフにした微妙な青春ファンタジーっぽいのが多い。可もなく不可もなく…面白いといえば面白いのだけれども… 本家がもつ独特の陰湿な暗さや割り切れない思いが無い。クトゥルフ神話をよく読んだ人には物足りなさを感じるかもしれない。2020/09/09