内容説明
地球に降り立った異星の子供たちが見つけたすばらしい遊びとは…表題作「子供たちの午後」をはじめ、世界で一番みすぼらしい男が宇宙一の美女と出会い愛しあうさまを描いた「究極の被造物」。“働かない種族”レックで一番の娘の結婚とその後の顛末を語る「アダムには三人の兄弟がいた」など、処女短編「氷河来たる」を含む11短編を収録。シニカルなユーモアとペーソスで人気のラファティが贈る異色SF短編集。
著者等紹介
ラファティ,R.A.[ラファティ,R.A.][Lafferty,R.A.]
1914年アメリカ・アイオワ州で生まれる。1960年に「氷河来たる」を「サイエンス・フィクション・ストーリーズ」誌に発表。2002年に88歳で他界するまでに長編18作、短編150篇以上を発表。代表作に「九百人のお祖母さん」「トマス・モアの大冒険 パスト・マスター」「地球礁」などがある。特異なユーモアで綴られた幻想味あふれる作品は、今も高い評価を受けている
井上央[イノウエヒロシ]
1954年10月生まれ。1978年、神戸大学卒業。現在は大阪キリスト教短期大学国際教養学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
購入履歴本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ライマウ・フレツリー
22
ラファティお気に入りの3短編、「子供たちの午後」「この世で一番忌まわしい世界」「究極の被造物」とデビュー作の「氷河来る」を含む、ファンにも未読者にもお薦めな短編集!2018/01/06
CCC
11
先に『宇宙舟歌』を読んで世界観が掴みづらいなあと思ったけれど、この短編集は読みやすかった。一風変わった舞台設定とスッと挟まってくるブラックな要素、印象的なオチが共通して良かった。好きな話をあえて選ぶなら『パニの星』『プディブンディアの礼儀正しい人々』だろうか。2022/02/02
刳森伸一
4
短篇小説集。比較的初期のものが収録されている。いずれも安定した面白さがあるけど、ミステリー、ホラー、SFの要素を上手く融合させた『パニの星』と『プディプンディアの礼儀正しい人々』、そして人類の醜さを見せつけるような『この世で一番忌まわしい世界』が特に良かった。2015/02/27
メイロング
3
藤子系な「すこしふしぎ」SFとにてるなあ。マタグルダーの奇跡、この世で一番忌まわしい世界の、オチが決まっている感じが好き。究極の被造物や表題作は、それこそ藤子不二雄のSF短編ものを思い出させる。キャラや世界観ではなく、展開や構造のようなところが、かな。巻末の訳者解説が読んでもよくわからない、現代文の試験問題みたい。2014/02/08
更新停止中
3
買ったので再読。ラファティらしさががっつり味わえつつ、割とレディメイドにかっちりした作りの短編が多いのでラファティ初心者向けかもしれない。そしてやはり「彼岸の影」が好きすぎる。2012/02/03