内容説明
『カラマーゾフ』のイワンが語る「大審問官の物語」をどう読み解くか。16世紀スペイン・セビリアから、19世紀のペテルブルグを経て、21世紀のニューヨーク。そして、3・11以後の現在にいたる権力のあり方をめぐっての、根底的考察。
目次
タナトスとしての近代
一望監視方式の到来
統治権力におけるタナトスの影
十六世紀の世界帝国
世界システムと宗教裁判
内面革命とルネッサンスの思想家たち
ルネッサンスから古典主義時代の表象へ
リヴァイアサンという神
レギオンとマルチチュード
構成的権力と起源論的発想〔ほか〕
著者等紹介
神山睦美[カミヤマムツミ]
1947年1月岩手県生まれ。東京大学教養学科卒。文芸評論家。2011年『小林秀雄の昭和』(思潮社)で、第二回鮎川信夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mittsko
3
批評の大家が読書と活動と生活のなかで築き上げてきた思想=物の見方=価値観… 単なる教養というにはあまりに高度で、しかしアカデミズムの枠にとらわれない思想… 学ぶところがあまりに多い 広くおススメしていきたい ⇒ 2003年から三年間「寺子屋風の自主講座」で行われた連続講演、さらにそれにもとづく2008年から東日本大震災直前までの『図書新聞』での連載をもとにした「思想時評」の一冊。2011年4月擱筆、同10月出版。総頁数299で全31講に分かれているので、一つひとつはとても短く、しかも読みやすい。2017/11/30
こばりん2548
0
亀山氏の大審問官スターリンに触発されて書いた本。良くある甘ちゃん全共闘世代がスターリンの知識人に対する誠意と愛情ある姿にショックをうけてああでもないこうでもなにいと言っているくだらない本。2012/03/07
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- 和書
- 笑えるスピリチュアル