出版社内容情報
2007年1月、富山県警の発表で、「氷見事件」と呼ばれる冤罪が明らかとなった。検察官による再審請求という異例の再審は、同年10月に無罪判決が出された。しかし、冤罪究明に向けた審理は全くなされなかったため、冤罪被害者が2年有余の服役を余儀なくされた原因を具体的に明らかにし、その無念を晴らすことを目的として「氷見国賠訴訟」を提起した。
本書は、「氷見国賠訴訟」の経過をまとめ、「氷見国賠訴訟」の目的である、事案の真相の解明がどこまでできて、できなかったかを検証する。
序章 「氷見事件」とは?
第1章 国賠をめざして
第2章 国賠裁判の6年間
第3章 国賠で分かったこと・分からないこと
第4章 国賠裁判の歴史と氷見国賠判決批判
第5章 国賠訴訟の口頭弁論全記録
第6章 氷見国賠支援活動の記録
第7章 責任追及は続く
前田 裕司[マエダ ユウジ]
1948年生まれ。弁護士。日弁連取調可視化実現本部副本部長。刑事弁護フォーラム代表世話人 独協大学法科大学院特任教授。
奥村 回[オクムラ カイ]
1952年生まれ。弁護士。日本弁護士連合会刑事弁護センター委員長(現)。金沢弁護士会会長(2012年)。著書に『ハンドブック刑事弁護』(共著、現代人文社、2005年)などがある。
内容説明
なぜ誤った捜査・起訴がなされたか。警察・検察が自ら謝罪し、再審請求・無罪を求めたのだが、国賠訴訟では、県・国は手を返すように証拠隠しまでして、責任を認めようとしなかった。捜査の真相を明らかにした国賠訴訟の全記録。情報公開請求などと連動して提出された捜査指揮簿裁判での捜査関係者の証言などによって検証する。
目次
序章 氷見事件とは
第1章 国賠をめざして
第2章 国賠裁判の6年間
第3章 国賠で分かったこと・分からないこと
第4章 国賠裁判の歴史と氷見国賠判決批判
第5章 国賠訴訟の口頭弁論全記録
第6章 氷見国賠支援活動の記録
第7章 責任追及は続く
著者等紹介
前田裕司[マエダユウジ]
1948年生まれ。弁護士。日本弁護士連合会取調可視化実現本部副本部長。刑事弁護フォーラム代表世話人。独協大学法科大学院特任教授。現在は宮崎県弁護士会に所属
奥村回[オクムラカイ]
1952年生まれ。弁護士。日本弁護士連合会刑事弁護センター委員長(現)。金沢弁護士会会長(2012年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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