内容説明
市場あるいは交換や取引の背後にある法文化的背景、法文化的意味を探る本書は、地理的・歴史的にさまざまな角度から市場、市場経済、市場社会などの概念が持つ深層の意味理解に向けて果敢な挑戦を試みた。
目次
序 市場の法文化
第1章 中世イングランドの週市と法
第2章 中世フランドル南部におけるワイン・ステープルの歴史的意味―13世紀サン・トメールの都市条例を素材として
第3章 人文主義法学のローマ法文解釈と市場原理
第4章 市にさけぶもの―中国古代の市と予兆
第5章 中国の市場経済化と少数民族の法文化―草原の境界紛争と特殊な司法政策
第6章 市場のインパクトに対する法文化的戦略―メラネシアの交換システムとCompensationを素材として
第7章 イスラームの信仰とスークの経済
第8章 市場経済と市場倫理―契約に対する法的規制を中心に
第9章 制度としての市場と組織―場から捉えなおす
第10章 金融・証券市場における法文化
第11章 米国及び英国における排出枠取引制度の形成と展開―環境の市場化と法文化
著者等紹介
加藤哲実[カトウテツミ]
明治大学法学部教授
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