内容説明
『鸚鵡籠中記』にみる江戸の「会食文化」。100石取城代組同心が食べていたもの。
目次
第1章 「食いしん坊」入門(食卓と食膳;はじめての外食は「秋刀魚(サンマ)」
嶋細魚(シマサヨリ)とは秋刀魚(サンマ)のこと ほか)
第2章 文左衛門の正月料理(元禄六年(一六九三)年正月九日の料理
会席料理
鱈(タラ)汁 ほか)
第3章 文左衛門の結婚式と披露宴の料理(結婚前後の話;結婚当日の話;披露宴の料理 ほか)
著者等紹介
大下武[オオシタタケシ]
1942年生まれ。早稲田大学文学部国史専修卒業。近代思想史専攻。愛知県立高校教諭を経て、春日井市教育委員会文化財課専門員として、1993年から二十年間「春日井シンポジウム」の企画、運営に携わる。現在、NPO法人東海学センター理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
63
神坂次郎著『元禄御畳奉行の日記』で紹介され江戸時代のサラリーマン武士の代名詞となった朝日文左衛門だが、当時の食についてもこれほど詳細に書き残していたとは知らなかった。現代に比べ食材や調理法も乏しいとされる頃でも工夫を凝らして日々の食事を楽しみ、魚菜だけでなく鴨や雁など野鳥も食べるなど食いしん坊ぶりが楽しい。正月や結婚式での料理や、後に首相を出した海部家との関わりと名古屋コーチン誕生にまつわるエピソードなども、300年前と今日の意外なつながりを示す。庶民の衣食住というミクロの歴史の面白さを堪能させてくれる。2021/07/11
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